著者
小澤 義博
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.132-137, 2013-12-20 (Released:2014-07-01)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Rabies situation in different parts of the world is reviewed with emphasis on wildlife rabies. Measures required for the prevention and control of wildlife rabies are listed, and it is stressed that the Ministry of Environment should play a major role in planning and implementing programs related to surveillance and control of wildlife rabies. It is also suggested that veterinary schools and the wildlife research institutes in Japan could form a group to carry out various research and investigations on the subjects related to the surveillance and control of wildlife rabies both in Japan and in the neighboring countries.
著者
小澤 義博
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.72-76, 2014-07-20 (Released:2015-01-07)
参考文献数
7

African swine fever (ASF) outbreaks which originated from Africa were chronologically reviewed with emphasis on how they were spread to Europe and the other continents. In 2007, ASF suddenly appeared in the countries in the east end of the Black Sea including Russia. As the disease has been well established in Russia, the strategies for ASF should be planned to fight against its risks from two continents, Africa and Russia (Eurasia). It will be extremely difficult to prevent the entry of ASF-infected wildlife from the countries that share land borders. Special attention should be paid to the fact that more than 50% of the swine population of the world is located in China. Feasibility studies should be performed to separate them from infected boars and feral swine by reinforcing barriers such as the Great Wall of China by adding wire walls and new electro-devices.
著者
小澤 義博
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.72-76, 2014

アフリカ豚コレラ(ASF)は昔からアフリカ在来のwarthohog(イボイノシシ),wild boar(イノシシ),soft ticks(ダニの一種)に不顕潜感染を続けてきたAsfivirusによる豚の病気である。アジアや欧米でよく知られている「豚コレラ」とは全く異なるウイルスによっておこる病気である。アフリカに白人が豚を持ち込むまではASFウイルスの存在すら知られていなかった。ASFウイルスは2本錯のDNAウイルスで,感染した豚や野生動物の血液や組織や肉製品,ダニなどの中で長期間生存できる。またアフリカにおける感受性を有する野生動物やダニは,ASFに感染してもなんら症状を示さず生存することが知られている。豚がASFに感染すると高い死亡率を示す急性のウイルス病であるが,時として慢性経過を示すASFウイルスの存在することが知られている。ASFウイルスは自然環境に強く,4度Cに保存された血液中で約1年半生存することがある。感染した豚の排泄物中でも室温で約1年半生存できる。また豚舎の中では約一ヶ月生存できる。骨付き肉では約150日間,塩付け乾燥ハムで140日間,凍結肉では数年間生存できる。ASFウイルスには多くの遺伝子型が存在するが,イベリア半島に広がったウィルスは1型で比較的に弱毒のウイルスであるが,2007年に黒海地方に広がったウイルスは2型で急性の経過をたどる。ASFウィルスは人には感染しないが,感染した豚には色々抗体が出来る。しかし中和抗体ができにくいので弱毒生ワクチンの開発が試みられてきたが,未だに実用化されていない。ASFの治療薬は存在しない。従って今のところASFのコントロールや撲滅には,感染国の豚やイノシシなどの感受性のある動物の殺処分に頼るしかない。しかし特定の野生動物の完全な淘汰は極めて難しく,ロシアは今のところ国内のイノシシのコントロール/淘汰には自信がないようである。
著者
小澤 義博
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.1-7, 2002-02-25
被引用文献数
2
著者
小澤 義博
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.7-12, 2000-09-25
被引用文献数
1
著者
小澤 義博
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.135-138, 2010-12-20 (Released:2011-07-01)
参考文献数
14
著者
小澤 義博
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.132-137, 2013

パスツールが狂犬病ワクチンを開発し,1885年に人に接種してから128年たち,確かに先進国における犬猫の媒介する狂犬病の発生数は目に見えて減少,もしくは淘汰されてきた。しかしWHO/FAO/OIEの推計によると毎年約6万人の死者が報告されており,WHOの推計によるとアジアとアフリカで未だに毎年約55,000人以上(アジアで約31,000人,アフリカで約24,000人)の死者がでていると推計されている。アジアではインドの狂犬病患者が最も多く,次いで中国である。現在,世界で狂犬病の清浄国は,わずか8ヵ国(英国,日本,スエーデン,アイスランド,ノルウエー,オーストラリア,ニュージーランド,シンガポール)である。アメリカは野生動物狂犬病の汚染国であるが,ハワイやグアム島は清浄地域である。また太平洋には狂犬病のない沢山の小島が存在している。世界の狂犬病の発生状況は図1)にまとめてある。狂犬病はすべての哺乳類に感染するが,狂犬病ウイルスの研究が進むにつれて,いろいろな野生動物からウイルスが分離されるようになり,狂犬病ウイルスの他に狂犬病に関連するリッサウイルスが存在することが分かってきた。