著者
小野 文子
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

地域美術館と教育現場との連携によっで行う鑑賞教育プログラムの開発を目指しで,今年度は以下のような研究を行なった。(1)長野県内の小・中学校を象として行なった,鑑賞教育に関するアンケート調査の結果の分析,及びアンケート回答者への結果報告。(2)長野県に所在する美術館・博物館を対象として行なった教育普及活動に関するアンケート調査の結果の分析。(3)学校教育の現場において,より充実した鑑賞学習を実現するために,信州大学教育学部附属長野中学校において,写生会の事前授業として鑑賞の時間を設け,第1学年(240名)全員に風景画を鑑賞する授業を行った。この授業では,風景画の歴史と鑑賞のポイントについで講義した後,長野県信濃美術館の協力を得て,東山魁夷の作品を美術室に持参してもらい,作品鑑賞を行なった。この写生会のための事前授業は附属学校の美術を担当する教諭との共同研究の一環のでもあり,来年度には,教育実習生のための鑑賞教育の教材開発へと発展させる方向で研究を進めることを合意した。(4)大学の講義である「美術史・美術理論研究」において,学習指導要領で定められている鑑賞学習について吟味すると共に,教育現場においてより有効,かつユニークな鑑賞教育を行うことを目指した教材開発を試みた。また,学生が考案した教材を用いて,須坂市内の小学校の協力を得て実習を行なった。尚,鑑賞対象として,信州大学教育学部で所蔵している彫刻作品を用いた。
著者
羽渕 裕真 小野 文枝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.400, pp.49-54, 2003-10-24
被引用文献数
22

本稿では,情報変調としてコードシフトキーイング(Code Shift Keying, CSK)方式に着目し,拡張プライム符号系列を用いる光CSK/SS(Code Shift Keying/Spread-Spectrum, CSK/SS)方式を提案している。本方式の情報伝送速度,ビット誤り率特性,多元接続性能について理論解析している。さらに,情報変調にオンオフキーイングを用いる光OOK/SS方式と比較検討している。その結果,本方式は,情報変調としてオンオフキーイング(On-Off Keying, OOK)方式を用いる従来方式よりも情報伝送速度をIog_2M(Mは1ユーザ当りの符号系列数)倍に向上できることが示されている。さらに,本方式では割り当て符号系列数を増加することで性能向上が図れることが明かにされている。シングルユーザ環境ではM=4の本方式とOOK方式が同程度のビット誤り率特性となることが明かにされている。したがって,シングルユーザ環境では,CSK方式はOOK方式よりも情報伝送速度及びビット誤り率の両面で優れていることが明かにされている。マルチユーザ環境では,本方式は拡張プライム符号系列のグループ特性とCSK方式の最大値判定法により,干渉キャンセラを利用せずに他ユーザからの干渉の影響を軽減できる。