著者
小野 満也 小山 恒男 山口 博 佐藤 博司 寺島 重信 渡辺 俊一
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.1155-1158, 1994-08-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
12
被引用文献数
1

当院血液透析患者90例, CAPD患者14例, 計104例に対して上部消化管内視鏡を施行し, 当院人間ドック受診者の内視鏡所見6,623例を正常コントロール群として比較した. 透析患者80例に107の病変がみられ, 特に胃粘膜点状出血が19.2%と多く, 透析患者に特異的な所見と思われた. 胃癌は5例に認められた. 血液透析患者の正常群22例と点状出血群20例の比較では, 年齢, 透析歴, 透析前血清カルシウム値, 透析前血中β2ミクログロブリン値, KT/V, 動脈硬化度に差はみられなかったが, ステロイド・NSAID投与の有無では点状出血群が有意に高率であり, 点状出血へのプロスタグランジン抑制の関与が考えられた.
著者
張 炯寛 小野 満 金 泰鍾 蔡 錦順 津嶋 良典 新倉 昌浩 見上 彪
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.1057-1066, 1996-11-25
被引用文献数
6

マレック病ウイルス(MDV)血清2型(MDV2)相同糖蛋白I(gI homolog)のORFは, 355アミノ酸残基をコードし得る1065塩基からなり, MDV血清1型(MDV1)と血清3型(七面鳥ヘルペスウイルス: HVT)とはアミノ酸配列において各々49%, 36%の相同性が認められた. また予測されるN-linkの糖鎖付加部位並びにシグナル配列や膜貫通部位が存在し, 膜糖蛋白の性状を有していた. 転写産物解析により, このORFの翻訳開始コードンの上流56-147 bpで転写される3.5 kb mRNAがMDV2 gI homologの特異転写産物として同定された. MDV2(HPRS24株)感染鶏由来の抗血清を用いた免疫沈降解析によりMDV2 gI homologを発現するリコンビナントバキュロウイルス(rAcMDV2gI)の蛋白発現を検討したところ, rAcMDV2gI感染Sf9細胞では45-43 kDaの特異バンドが検出された. またツニカマイシン処理により糖鎖付加阻止試験を行ったところ, MDV2gI homologの前駆体蛋白と見られる35 kDaのバンドが検出された. これらの発現蛋白はホモのみならずヘテロの血清型MDV(GA株, SB-1株, FC126株)感染鶏由来の抗血清によっても認識されたことから, 型間共通のエピトープの存在並びに3血清型によるMDV感染細胞でのgIの発現が示唆された.
著者
山口 浩司 永瀬 雅夫 山崎 謙治 山口 徹 岡本 創 小野満 恒二
出版者
日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

化合物半導体ヘテロ構造を用いて微小機械共振器を作製し、その特徴的な電気機械振動特性を応用した新しい機能の探究を進めた。この結果、以下の成果が得られた。(1)パラメトリック周波数変換を実現し、一個の機械共振器により複数の論理ゲートと等価な演算を実現する新しい論理情報処理手法の提案と実証を行った。(2)化合物半導体の光半導体素子としての機能を活用し、キャリア励起による新しい光・機械結合を実現した。(3)二つの機械共振器を結合し、その周波数をチューニングする手法を開拓した。(4)これらの微小機械構造を高精度で作製するために必要なナノ加工技術の高度化に成功した。