著者
尾中 文哉 大川 清丈 白鳥 義彦
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、「歴史」をふまえた「比較」の方法に関する、新聞を資料とした一連の実験的考察の一部である。そこでは、(1)1980年前後に、日本の受験生の態度が「受験に対する否定」から「中立」に変化すること、(2)試験成績の公開に関してイングランドとウェールズで90年代以降違いが生じたこと、(3)この90年ほどの間に試験制度の変化が量的な観点を強化されていくこと、(4)この変化は、イギリスの場合には試験の教育制度への統合過程、日本では逆にその分離過程と関連していることが明らかとなった。こうした研究を通して、このタイプの研究には、「言説」よりも「記事」という視点が適切であるとした。また、具体的な方法論として「逆欠如視点」「社会文化的ネットワーク分析」を提案した。
著者
尾中 文哉
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.2, pp.107-114, 1989-06-17 (Released:2010-04-21)
参考文献数
6

This paper analyses the examination system in socialist countries, in order to study the system of “school report” and “recommendation” from the point of view of sociology. In those areas, different from western countries, university admittion is determined sore by work experience, records in high school, and character grading through school reports or recommendation than by results of an examination of single round. Aided by historical and comparative data, t his paper shows that this type of examination system has relation to an extention of controlling power of State.