3 0 0 0 OA 3.喘息死

著者
山内 広平
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.65, no.10, pp.1248-1256, 2016 (Released:2016-12-27)
参考文献数
13
著者
齋藤 小豊 星野 健 鈴木 順 山内 広平 井上 洋西 千葉 俊美 折居 正之 鈴木 一幸
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.1025-1032, 2008-12-01

潰瘍性大腸炎(以下,UC)では,ストレスとの関連が以前より指摘されている.そこでストレスの指標の1つとされている唾液中クロモグラニンA濃度(以下,CgA)をUC患者と正常対照で計測し,その後各種心理検査(SDS,STAI,POMS)と疾患特異的QOL質問票であるIBDQも行った.UC患者の唾液中CgAは,正常対照と比較して高い傾向があったが有意差はなかった.研究導入時の重症度で分けても,軽症と中等症で唾液中CgAに有意差はなかった.しかしステロイド抵抗性の難治群では正常対照より有意に唾液中CgAが高値であり(p=0.021),非難治群と比べても高値だった(p=O.O13).難治性UC患者でストレスの関与が示唆され,唾液中CgAはその評価方法となることが示唆された.
著者
大津 浩 山内 広平
出版者
東北大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

ヒスタミンの合成酵素であるヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)は,血球系の細胞では主に肥満細胞系,好塩基球系に限局して発現している.ヒト肥満細胞株HMC-1とヒト赤血球系細胞株K562を比べると,HMC-1ではHDCmRNAが発現しているものの,K562では発現が見られなかった.このような細胞特異的な遺伝子発現はどのような機構で制御されるのであろうか.先ず,核蛋白のRun-On Assayでは,確かにHMC-1ではK562に比べ,HDC遺伝子の転写量が増大していることが判明した.それでは,肥満細胞特異的な転写調節部位はどこにあるのであろう.そのために,HDC遺伝子の上流側からの欠失変異体とルシフェラーゼ遺伝子との融合遺伝子を構築し,肥満細胞系細胞株HMC-1と赤血球系細胞株K562に遺伝子導入した.HMC-1でもK562でも共に上流153bpと52bpとの間でルシフェラーゼ活性が下がるためHDCの基本的な転写にとってこの間に存在する配列が大切である事が推測された.さらに,上流153bpと52bpとの間を細かく評価できるようなプラスミッドを構築し,一過性に遺伝子導入し,ルシフェラーゼの発現を測定した結果,HMC-1,K562共に上流64bpと52bpとの間でルシフェラーゼ活性が下がり,この間に存在するGCboxがHDCの基本的な転写を司っていることが推察された.このGCboxを中心とした配列を持ったオリゴヌクレオチドを用意し,ゲル・シフト法にて結合蛋白の量的あるいは質的な差を検討した.この結果,HMC-1,K562ともにGCboxを中心としたオリゴヌクレオチドに特異的に結合する蛋白が存在し,それはSp1であることが判明した.さらに上流,遺伝子自身,下流に検索をすすめたが,組織・細胞特異的にHDC遺伝子の転写を増強するシス配列は見つかっていない.今後,組織・細胞特異的な遺伝子発現機構を解明するためには,更に種々の実験系を組む必要がある.