著者
山口 一男
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.552-565, 2003-03-31 (Released:2009-10-19)
参考文献数
9
被引用文献数
4 1

2001年日本社会学会のシンポジウムにおけるパネル討論での発表と議論を土台にしてそれをさらに拡大し, 「社会調査の困難」について米国で社会研究を行うものの立場から筆者が重要と考える以下の5つの問題に焦点をあてて論じる. (1) 「社会調査の困難」という概念について, (2) パネル調査の必要性と社会調査の目的との関連について, (3) 不完全情報の取り扱いについて, (4) 調査対象者の協力を得るということについて, (5) 調査対象者のインフォームドコンセントと人権保護について.
著者
山口 一男
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.231-252, 1999-09-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

本稿は潜在クラス分析と関連する回帰分析を用いて性別役割態度の潜在クラスと社会階層との関連について日本および米国の既婚女性を分析し結果を比較する。潜在クラスについては日本では「性別役割支持型」, 「性的平等支持・職業志向型」, 「性的平等支持・非職業志向型」の3クラス, 米国では「性別役割支持・両立否定型」, 「性別役割支持・両立肯定型」, 「性的平等支持型」の3クラスが存在する事を示し, 潜在クラスの割合が本人, 夫, 父親の階層属性にどう関連しているかを明らかにする。また「性別役割支持型」対「性的平等支持型」の割合比へのそれらの属性の影響を日米で比較する。最後に分析結果の理論的意味と今後の展望を議論する。
著者
山口 一男
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.137-153, 1999

本稿は合理的選択の論理と行為の数理モデルを用い混合交換ネットワークにおける勢力分布の主な決定原理を明らかにする。混合交換ネットワークとは代替的な関係と補完的関係を共に持つ行為者の存在する交換ネットワークである。またそれらの原理を論理的に明らかにする具体的例示として少年2人少女2人よりなる15の異なるデイトネットワークを分析する。
著者
山口 一男
出版者
日本統計協会
雑誌
統計 (ISSN:02857677)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.74-79, 2001-09