著者
水上 裕造 山口 優一
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
no.116, pp.23-32, 2013 (Released:2014-04-25)
著者
内山 裕美子 築舘 香澄 加藤 みゆき 山口 優一 陳 栄剛 大森 正司
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.320-325, 2014 (Released:2015-01-09)
参考文献数
13
被引用文献数
2

緑茶を浸出する際の水の種類を変えることにより,緑茶浸出液の呈味の比較を行った。その結果,一般に硬水は緑茶の浸出には不適切であるとされていたが,硬度の高いevian水を用いて緑茶を浸出したところ,味覚センサーによるうま味強度が最も強いことが示された。evian水で浸出した緑茶と,次位のクリスタルガイザー水で浸出した緑茶について,三点比較法で官能評価を行ったところ,evian水で浸出した緑茶が有意に好まれる,との評価であった。また,CaCl2を用いて硬度を調節した場合には,うま味強度に対する正の効果は認められなかったが,CaCO3と組み合わせて用いることにより,CaCO3の濃度依存的にうま味強度が強まった。人工硬水を用いて緑茶を浸出し,味覚センサーと官能評価において測定したところ,evian水と同程度のうま味強度を持つ緑茶を浸出することが可能であった。
著者
内山 裕美子 築舘 香澄 加藤 みゆき 山口 優一 陳 栄剛 大森 正司
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.281-286, 2013 (Released:2013-10-18)
参考文献数
23
被引用文献数
1

茶の淹れ方による味の変化については,今までにも多数報告されている。今回は,味覚センサーを用いて茶の味を測定し,淹れ方の違いによる茶の味の評価を行った。 茶の淹れ方において煎じ回数,浸出時間,茶葉量の違いにおいては,それらの変動とともにアミノ酸,カテキン含量も変化し,また,味覚センサーによる測定値である味強度も同様に変化した。 浸出温度の違いによるうま味強度と渋味強度の変化については,渋味強度は同じ茶葉を5°C,40°C,100°Cと順次温度を変えて反復浸出しても,また,5°C,40°C,100°Cで浸出する際に新しい茶葉を用いて浸出しても,温度とともに増加傾向として示された。しかしながらうま味強度においては,同一茶葉を用いて反復浸出した場合には,5°Cで浸出した場合に比べ,40°Cで浸出した場合には減少し,以後,熱湯で浸出しても,うま味強度に変動は認められなかった。
著者
水上 裕造 山口 優一
出版者
日本茶業学会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.107, pp.107_81-107_84, 2009-06-30 (Released:2011-12-09)
参考文献数
7
被引用文献数
9 1

This research aims to identify key odorants in withering-flavored green tea. Application of the aroma extract dilution analysis using the volatile fraction of green tea and withering-flavored green tea revealed 25 and 35 odor-active peaks with the flavor dilution factors of≥4, respectively. 4-mercapto-4-methylpentan-2-one, (E)-2-nonenal, linalool, (E,Z)-2,6-nonadienal and 3-methylnonane-2,4-dione were key odorants in green tea with the flavor dilution factor of≥16. As well as these 5 odorants, 1-octen-3-one, β-damascenone, geraniol, β-ionone, (Z)-methyljasmonate, indole and coumarine contributed to the withering flavor of green tea.
著者
山口 優一
出版者
農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所
巻号頁・発行日
no.3, pp.129-134, 2006 (Released:2011-03-05)

日本茶は伝統飲料であり,その生産・流通形態に他の加工食品と異なる特徴を有することから,比較的古くから官能検査法やそこで用いる審査用語が整備されている.茶の審査は,外観,香気,水色,渋味の4項目についておこなわれ,それぞれに審査用語が定められている.審査用語の多くは欠点項目を示すものであり,審査では欠点項目に基づき減点法で付点される.茶の客観的な品質評価方法としては,近赤外によるアミノ酸含量,タンニン含量の測定などが実用化されている.ただし,茶の滋味・香気と化学成分組成との関係についてはまだ不明な点が多いのが現状である.
著者
水上 裕造 澤井 祐典 山口 優一
出版者
日本茶業学会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.105, pp.105_43-105_46, 2008-06-30 (Released:2011-10-07)
参考文献数
10
被引用文献数
2

This research aims to identify key odorants in roasted green tea. The aroma extract dilution analysis revealed 25 odor-active peaks with the flavor dilution factors of ≥ 16. We identified 2-ethyl-3,5-dimethylpyrazine as the most important odorant in roasted green tea with the highest flavor dilution factor of 4096. In addition, tetramethylpyrazine, 2,3-diethyl-5- methylpyrazine were also detected as potent odorants with the high flavor dilution factors. These three alkylpyrazines would be key contributors to aroma of roasted green tea.