著者
春山 功 吉田 悟 元井 文子 山崎 勉 相原 公久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.242, pp.25-30, 1997-08-29

広域保守体制下においては集約による効率化の実現やサービス品質の確保のために, 広域保守拠点からの遠隔監視・制御による保守の体制を確立することが急務となっている. 我々は, サービス回復・立会・機械室管理業務をターゲットとして取り上げ, これら業務を遠隔で実施するための機能を抽出し, 本結果に基づき映像・音声・センサ・データ等のマルチメディア情報を有機的に活用して総合的な監視・制御を実現する広域監視システム(Iwatch)の基本構想の提案をした. 更に, 一部機能を実現したシステムの実運用における評価結果等についても報告する.
著者
小川内 良人 山崎 勉 山崎 孝成 菊池 章 小原 喜幸 保坂 金雄
出版者
The Japan Landslide Society
雑誌
地すべり (ISSN:02852926)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.38-45_1, 1998-09-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
6
被引用文献数
3 3

1997年5月, 八幡平熱水変質地帯に発生した澄川地すべりは, 地すべり発生と同時に水蒸気爆発と土石流が発生した特異な地すべりである。すべり面は, モンモリロナイトを多量に含む変質した第四系の澄川凝灰岩上面に形成されている。ボーリングの孔内温度は, すべり面に近づくにしたがって上昇し, すべり面以深では100度に達する。地すべり地内の地下水は弱アルカリ性を示し, 埋没した澄川温泉の酸性泉とは際だった違いを見せている。澄川凝灰岩を覆う焼山火山噴出物には, キレツの発達した安山岩溶岩が分布し, 地下水の通路となっている。地すべり発生の素因は, 変質して粘土化した澄川凝灰岩の存在と, 基盤が円弧スベリを発生しやすい凹面型を呈していたことである。
著者
山崎 勉 遠藤 一博 富永 一則 福田 正高 前崎 繁文 橋北 義一 板橋 明
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌
巻号頁・発行日
vol.78, no.4, pp.305-311, 2004
被引用文献数
2

埼玉医科大学附属病院では, arbekacin (ABK) 耐性メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) の分離頻度が一定の時期に増加したが, 病棟の担当者に交差感染の防止を指導することなどにより, その後はABK耐性MRSAの検出率は減少した. 多数検出された時期に由来するABK耐性MRSA 22株について, 薬剤感受性を含む生物学的表現型および<I>Sma I</I>を使用したパルスフィールドゲル電気泳動法 (PFGE) を組み合わせて疫学的検討を行った.<BR>ABK耐性MRSA株はA~Jの異なる10病棟に由来し, 外科系のA病棟由来が8株と最も多く, 以下B病棟3株, C, D, E病棟は各々2株, F, G, H, I, J病棟は各々1株であった. A病棟由来の8株では, 6株がPFGEで同一パターンを示した. PFGEにて同一パターンをとった6株は, 同様の薬剤感受性および生物学的性状パターンをとった. B病棟由来の3株のうち2株, F病棟由来の1株およびI病棟由来の1株も, PFGEは同じパターンをとり, 薬剤感受性や生物学的性状もA病棟由来の6株と同様であった.さらに, C, DおよびG病棟で分離された5株は, 各々類似したPFGEパターンをとっていた.<BR>MRSA感染症における治療薬剤を維持するためにも, 各医療施設においてABK耐性MRSAの動向を監視し, 施設内感染防止に努めることが必要と考える.