著者
長縄 慎二 山崎 雅弘 鈴木 耕次郎 岩野 信吾 中島 務
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

メニエール病はめまい発作、難聴、耳閉感を症候の主体とする良性疾患であるが、現実には、非常に多くの患者の社会的生活を奪う反面、決定的な診断法と治療法が未だにない難病である。2007年、ようやく我々が世界ではじめてメニエール病患者における内リンパ水腫を鼓室内Gd-DTPA注入後のMRIで画像化することに成功した。我々は世界に先駆けて、MRIによるメニエール病の内リンパ水腫検出法と評価法の開発を進め客観的診断法の確立をしてきた。めまいを伴うメニエール病患者では必ず球形嚢に水腫があることがわかった。また片頭痛や迷路奇形などの他疾患がある場合の内リンパ水腫への影響と評価方法の開発と検討を行った。
著者
川野 紀子 田代 充生 田口 雅史 木原 康之 芳川 一郎 宿輪 和孝 山崎 雅弘 久米 恵一郎 大槻 眞
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.105, no.11, pp.1627-1633, 2008 (Released:2008-11-05)
参考文献数
19

症例は73歳男性.排便時の肛門部痛を主訴に来院した.直腸Rb部に直径4cm大の一部黒色を呈する隆起性病変を認め,肝転移をともない,直腸肛門部悪性黒色腫(Stage IV)と診断された.dacarbazine,nimustine,cisplatin,tamoxifenによる多剤併用化学療法(DAC-Tam療法)に加えinterferon-βの局所投与を施行したところ,1コース終了時には疼痛の消失と原発巣の縮小,肝転移の消失を認めた.計6コース施行後に,直腸腫瘍からの出血コントロールに対する放射線治療を併用した.化学療法を合計8コース施行し,初回治療開始後24カ月経過した現在も生存中である.
著者
原田 和典 西山 峰広 山崎 雅弘 權 寧璡
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

火災時の高強度コンクリートの爆裂は,発生機構が未解明の厄介な現象である。本研究では,空隙圧力と熱応力が複合して発生する応力が爆裂発生の原因であるとの仮説を立て,これを検証することを目的とした。外周圧縮実験と耐火加熱実験を行い,部分加熱時のように不均一な温度分布下で爆裂が起こりやすいこと、また爆裂に先立って亀裂が生じて空隙圧力が低下しても爆裂が生じることを示し、空隙圧力よりも熱応力の方が影響が大きいことを実験的に明らかにした。並行して熱伝導解析と弾性熱応力解析を行い、爆裂が生じた部分における熱応力の集中傾向を考察した。
著者
竹脇 出 大淵 邦之 山崎 雅弘
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.69, no.583, pp.39-46, 2004
被引用文献数
1 3 1

A new frequency-domain method is developed for evaluating the earthquake input energy to a structure-pile-soil system or a super-structure alone subjected to a horizontal ground motion at an outcropping engineering bedrock surface. It is shown that the formulation of the earthquake input energy in the frequency domain is essential for including the frequency-dependent vibration property of the surface ground in terms of the wave propagation theory and the frequency-dependent property of the dynamic Winkler-type spring of the soi l around piles. It is also demonstrated that (l)the present formulation is effective for various input levels and various ground nronerties and (2)the energy input mechanism in the building structure-pile-soil system can be well described by the newly introduced energy transfer function (F-function).