著者
中島 昭 長田 明子 石原 慎 大槻 眞嗣 橋本 修二 小野 雄一郎 野村 隆英 松井 俊和
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.397-406, 2008-12-25 (Released:2011-05-24)
参考文献数
8
被引用文献数
1

藤田保健衛生大学医学部入試では, 全入学者の約30%を推薦入試により選抜している.推薦入試入学者の入学後の成績が適正であるかどうかを検証するために, 入学直後に実施した基礎学力を測定するプレースメントテストの成績と, 入学後の1, 2年次の欠席状況と成績との関連性を比較検討した.1) 平成14年から17年までの入学生398名を, 推薦入試入学者 (126名), および, 一般入試の成績の上位1/2入学者 (137名) と下位1/2入学者 (135名) の3群に分類して解析した.2) 入学時のプレースメントテストの成績 (基礎学力) は, 一般上位>一般下位>推薦の順であったが, 入学後の成績は1, 2年次共に, 一般上位>推薦>一般下位となった.3) 推薦入試入学者の1, 2年次欠席コマ数は, 一般入試上位・下位入学者よりも少ない傾向にあった.4) 2年次の成績は1年次の成績とよく相関し, また, 2年次の欠席コマ数は1年次の欠席コマ数とも強く相関した.5) 入学時の基礎学力だけでなく, 1年次での勉強の取り組み方が, その後の成績に影響する重要な要因であることが示唆された.
著者
大木 篤 大槻 眞 岡林 克典 坂本 長逸 末広 逸夫 岡 徹 馬場 茂明
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.81, no.7, pp.1592-1597, 1984 (Released:2007-12-26)
参考文献数
20
被引用文献数
2

体重230~250gの Wistar 系雄性ラットに合成トリプシンインヒビター (TI:20, 50, 200mg/kg) を1日1回10日間経口投与し, TI投与量と膵肥大•増生との関係を検討した. ラットの体重増加量はTI投与群と対照群で差がなかつた. 膵重量および膵蛋白含量の増加はTI投与量0<20mg<50mg=200mgであつた. 膵DNA含量はTI投与量50mg以上でのみ有意に増加したがやはり50mgと200mgでは有意差がなかつた. 膵酵素含量増加の程度をみると, トリプシノーゲンは膵の肥大増生の程度より大きく, リパーゼは膵の肥大増生の程度とほぼ一致していたが, アミラーゼは膵の肥大増生の程度より小さかつた. TIの膵肥大増生使用には一定の限界があり各酵素含量に及ぼす作用も異なつていた.
著者
田村 美歩 木原 康之 村上 晴彦 畠山 佳久 芳川 一郎 大槻 眞
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.129-134, 2003-02-28 (Released:2011-03-02)
参考文献数
23
被引用文献数
1

症例は58歳, 男性.主訴は左臀部痛.1987年に糖尿病と診断, 1990年よりインスリン治療を開始されたが血糖コントロールは不良であった.1994年より両外踝部に潰瘍を形成し治療を受けるも軽快・増悪を繰り返し, 同部滲出液の細菌検査でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (以下MRSAと略す) を検出していた.1999年10月に転倒, 臀部に疼痛が出現し入院となつた.左臀部に圧痛を伴う発赤, 腫脹を認め, 白血球数16, 700/μl, CRP24.6mg/dlと著明な炎症所見を認めた.CT所見より左大臀筋膿瘍と診断, 膿瘍穿刺液, 右外踝部滲出液, 血液および尿培養でMRSAを検出した.膿瘍ドレナージと抗生剤投与で膿瘍は治癒した.本例では右外踝部潰瘍から化膿性足関節炎, さらにMRSA菌血症を引き起こし, 打撲部である左大臀筋に膿瘍を形成したと推測された.糖尿病患者では易感染性から全身性合併症を引き起こすことがあり厳格な血糖コントロールが重要である.
著者
大槻 眞 尤 芳才 山崎 富生 前田 光雄 岡野 邦泰 坂本 長逸 馬場 茂明
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.190-196, 1977-02-05 (Released:2011-06-17)
参考文献数
33
被引用文献数
1

健康人で絶食, 食餌摂取ならびにglucose負荷時における血清アミラーゼ活性の変動について検討した. 高蛋白食摂取により血清アミラーゼ活性は上昇した. 一方高炭水化物食摂取, glucose負荷では血糖値の変化に逆相関して血清アミラーゼ活性は低下した. この場合のアミラーゼ活性低下はAmylase-1 (膵型) の活性低下にあり, glucoseが膵アミラーゼ放出を抑制し, それが血清アミラーゼにも反映されることを明らかにした. しかし絶食群では血糖値も, 血清, 尿中アミラーゼ活性も共に低下した. この場合もアミラーゼ活性低下は膵型アイソザイムにみられたが, ここではglucose以外の膵外分泌抑制機序が考えられる. このように血清アミラーゼは血糖値, 消化管ホルモン, 神経等を介して調節されており, 消化管系において消化作用を行うだけではなく, 体内において何らかの生理的意義をもつて分泌されているといえる.
著者
中島 昭 長田 明子 石原 慎 大槻 眞嗣 橋本 修二 小野 雄一郎 野村 隆英 松井 俊和
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.397-406, 2008

藤田保健衛生大学医学部入試では, 全入学者の約30%を推薦入試により選抜している.推薦入試入学者の入学後の成績が適正であるかどうかを検証するために, 入学直後に実施した基礎学力を測定するプレースメントテストの成績と, 入学後の1, 2年次の欠席状況と成績との関連性を比較検討した.<BR>1) 平成14年から17年までの入学生398名を, 推薦入試入学者 (126名), および, 一般入試の成績の上位1/2入学者 (137名) と下位1/2入学者 (135名) の3群に分類して解析した.<BR>2) 入学時のプレースメントテストの成績 (基礎学力) は, 一般上位>一般下位>推薦の順であったが, 入学後の成績は1, 2年次共に, 一般上位>推薦>一般下位となった.<BR>3) 推薦入試入学者の1, 2年次欠席コマ数は, 一般入試上位・下位入学者よりも少ない傾向にあった.<BR>4) 2年次の成績は1年次の成績とよく相関し, また, 2年次の欠席コマ数は1年次の欠席コマ数とも強く相関した.<BR>5) 入学時の基礎学力だけでなく, 1年次での勉強の取り組み方が, その後の成績に影響する重要な要因であることが示唆された.
著者
川野 紀子 田代 充生 田口 雅史 木原 康之 芳川 一郎 宿輪 和孝 山崎 雅弘 久米 恵一郎 大槻 眞
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.105, no.11, pp.1627-1633, 2008 (Released:2008-11-05)
参考文献数
19

症例は73歳男性.排便時の肛門部痛を主訴に来院した.直腸Rb部に直径4cm大の一部黒色を呈する隆起性病変を認め,肝転移をともない,直腸肛門部悪性黒色腫(Stage IV)と診断された.dacarbazine,nimustine,cisplatin,tamoxifenによる多剤併用化学療法(DAC-Tam療法)に加えinterferon-βの局所投与を施行したところ,1コース終了時には疼痛の消失と原発巣の縮小,肝転移の消失を認めた.計6コース施行後に,直腸腫瘍からの出血コントロールに対する放射線治療を併用した.化学療法を合計8コース施行し,初回治療開始後24カ月経過した現在も生存中である.
著者
大槻 眞 坂本 長逸 前田 光雄 岡野 邦泰 尤 芳才 山崎 富生 馬場 茂明
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.359-365, 1978 (Released:2007-12-26)
参考文献数
14
被引用文献数
1

1-phenyl-1-hydroxy-n-pentane (PHP) をラット十二指腸内へ注入し, 血中セクレチン濃度, 膵液, 膵アミラーゼ分泌量を同時に測定した. さらにPHPの作用に対するソマトスタチン (GIF) の影響もあわせて検討した.PHP 200mg/kg/min の注入により血中セクレチン濃度は, 5分後には前値の4~5倍にまで増大したが, PHP 50mg/kg/h 注入では血中セクレチン濃度は変動しなかつた. しかし両注入量に対する膵外分泌反応には差がなかつた.PHP 200mg/kg/min に対するセクレチン反応はGIFで完全に抑制されたが, 膵外分泌反応は認められた. 以上より PHP のセクレチン分泌作用は比較的弱く, セクレチン以外の膵外分泌刺激因子 (例えばCCK•PZ) に対し, 強い分泌刺激作用を示した.
著者
岡野 邦泰 大槻 眞 前田 光雄 山崎 富生 坂本 長逸 大木 篤 佐伯 進 尤 芳才 神田 勤 馬場 茂明
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化機病學會雜誌. 乙 (ISSN:13497693)
巻号頁・発行日
vol.75, no.11, pp.1825-1831, 1978

腎不全患者に発現する高アミラーゼ血症に関してアミラーゼクリアスラン/クレアチニンクリアランス比 (Cam/Ccr) およびアミラーゼアイソザイムの面より検討をおこなつた. 腎不全患者および血液透析患者において高頻度に高アミラーゼ血症が認められたが, アミラーゼアイソザイムの解析でこれらはすべて正常パターンであることが明らかにされ, 膵炎の合併は否定された. 急性膵炎で上昇する Cam/Ccr は Ccr 5ml/分以下の末期腎不全患者においても膵炎と同程度の上昇を認め Cam/Ccr のみからでは両者を鑑別できなかつた.しかしこれらの患者のアミラーゼアイソザイムは正常パターンを示しており, アイソザイムによる検討からCam/Ccr 上昇を示す腎不全患者と膵炎を鑑別することができた.
著者
大槻 眞
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.194, pp.52-55, 2000-11

大槻 創業後、最初の二年は会社が存在し続けることが経営の主たる目的でした。その次の二年はとにかく売り上げをきちっと伸ばす。さらに、その次の二年は利益がとれる体質にする。いまは、その二年の半分を終えたところですね。——成長スピードもさることながら、社員数がわずか五〇人というのも驚きです大槻 正確にいうと、レギュラーの人間(正社員など)は三三人です。