著者
橋本 是浩 土田 秀雄 赤澤 寿一 新井 文子 乾 東雄 加藤 章三 坂本 宏和 下出 心 疋田 直樹 山本 景一
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. V, 教科教育 (ISSN:03893480)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.61-80, 2005-09-30

本研究は,数学学習での「文字」の習熟の実態について,中学生・高校生・大学生を対象として,予備調査を行った。予備調査の調査結果の部分的な分析から中学生・高校生の文字に対する未成熟なイメージの実態を明らかにするとともに,それらの結果から 仮説(I):生徒は,文字の表す「数」を固定的に捉えている 仮説(II):生徒は,文字のイメージを自然数的に捉えているの2つの仮説が導出できたことを報告する。
著者
新田 孝作 政金 生人 花房 規男 星野 純一 谷口 正智 常喜 信彦 後藤 俊介 阿部 雅紀 中井 滋 長谷川 毅 濱野 高行 三浦 健一郎 和田 篤志 山本 景一 中元 秀友
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.579-632, 2020 (Released:2020-12-28)
参考文献数
23
被引用文献数
22

日本透析医学会統計調査 (JSDT Renal Data Registry: JRDR) の2019年末時点における年次調査は, 4,487施設を対象に実施され, 施設調査票は4,411施設 (98.3%), 患者調査票は4,238施設 (94.5%) からほぼ例年通りの回答を得た. わが国の慢性透析患者数は年々増加し, 2019年末の施設調査結果による透析患者数は344,640人に達し, 人口百万人あたりの患者数は2,732人であった. 患者調査結果による平均年齢は69.09歳で, 最も多い原疾患は糖尿病性腎症 (39.1%), 次いで慢性糸球体腎炎 (25.7%), 第3位は腎硬化症であった (11.4%). 2019年の施設調査結果による透析導入患者数は40,885人であり, 2018年から417人増加した. 患者調査結果による透析導入患者の平均年齢は70.42歳であり, 原疾患では糖尿病性腎症が最も多く41.6%で, 昨年より0.7ポイント少なかった. 第2位は腎硬化症 (16.4%) で, 初めて慢性糸球体腎炎 (14.9%) を上回った. 2019年の施設調査結果による年間死亡患者数は34,642人であり, 年間粗死亡率は10.1%であった. 主要死因は心不全 (22.7%), 感染症 (21.5%), 悪性腫瘍 (8.7%) の順で, 昨年とほぼ同じ比率であった. 2012年以降, 血液透析濾過 (HDF) 患者数は急増しており2019年末の施設調査票による患者数は144,686人で, 維持透析患者全体の42.0%を占めた. 腹膜透析 (PD) 患者数は9,920人であり2017年から増加傾向にある. 腹膜透析患者のうち19.2%は血液透析 (HD) やHDFとの併用療法であり, この比率はほぼ一定していた. 2019年末の在宅HD患者数は760人であり, 2018年末から40人増加した. 2019年調査では, 2009年から10年ぶりにCKD-MBDに関する総合的な調査が行われた. 今後は新しく開発された薬剤の治療効果や問題点, 2012年に改訂されたガイドラインの影響等を詳細に解析する予定である. これらのデータは, CKD-MBDガイドラインの改定の基礎資料となり, より治療効果の高い日常臨床の治療パターンの提案が期待される.