4 0 0 0 OA 移行期医療

著者
山村 健一郎
出版者
特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
雑誌
日本小児循環器学会雑誌 (ISSN:09111794)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.281-286, 2017-07-01 (Released:2017-08-25)
参考文献数
20
被引用文献数
2

医学の進歩により小児慢性疾患患者の多くが成人期に達し,その多くは合併症や遺残症を伴い,引き続き医療が必要である.疾患を有する小児が生涯にわたり持てる機能と能力を最大限に発揮できるよう,小児期医療から成人期医療への円滑な橋渡しを行うのが移行期医療(transitional care)である.単なる転科(transfer)にとどまらず,年齢や理解度に応じた本人への説明や,チェックリストの活用などにより,セルフケアの確立に向けた患者教育を早期から開始することが大切である.医学的なことのみならず,進学・就職や社会保障制度の切り替えについても患者個人で解決するには苦労が大きく,必要に応じて専門的な支援が必要である.移行期医療については,先天性心疾患は他分野よりも一歩進んでおり,今後もその推進役となることが期待される.
著者
ラーマン ムスタフィジュー 山村 健介 井上 誠 黒瀬 雅之 山田 好秋
出版者
日本生理学会
雑誌
日本生理学会大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.S172, 2005

Previous studies have shown that the jaw-opening reflex (JOR) is modulated during mastication. However in these studies, analyses have been carried out for limited period within the masticatory sequence (i.e. from food intake to just before swallow). Our aim is to study if the modulatory pattern of the JOR is consistent throughout the masticatory sequence in awake rabbits. The masticatory sequence was divided into three masticatory periods (preparatory, rhythmic-chewing and preswallow periods) based on the jaw movement patterns and the activity pattern of the jaw muscles. Electromyographic activity of the jaw-opening muscle (Digastric) and the jaw movement trajectories were recorded. Repetitive electrical stimulation (single pulse, 0.2 ms duration at a rate of 1 Hz, 1.2 times the threshold) of the inferior alveolar nerve was conducted before (for control response) and during mastication to evoke the JOR. The amplitude of the JOR was normalized to the control response and the modulatory pattern of the JOR was compared among the masticatory periods. The JOR was generally suppressed during the rhythmic-chewing and the preswallow periods; the suppressive effect was phasically weakened in the middle part of the jaw opening during the rhythmic-chewing period. On the other hand, the reflex was not only suppressed but also facilitated during the preparatory period. The results suggest that the modulatory pattern of the jaw-opening reflex is different among the masticatory periods. <b>[Jpn J Physiol 55 Suppl:S172 (2005)]</b>
著者
山村 健
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2012-02

制度:新 ; 報告番号:甲3547号 ; 学位の種類:博士(建築学) ; 授与年月日:2012/3/15 ; 早大学位記番号:新5885
著者
岡本 圭一郎 黒瀬 雅之 山村 健介 高木 律男
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

心理ストレスは歯科領域での痛みを増大させる。本課題ではストレスが咬筋の痛みを増大させる生体機構を、脳神経系の機能変化と想定し、基礎的に解明した。三叉神経脊髄路核尾側亜核(Vc)に着目した。これまでの研究によってVc部は顎顔面部の痛みの応答を制御する部位であることが解明されているからである。繰り返しストレス処置を加えると、咬筋への侵害刺激による Vcの興奮性は有意に増大することが明らかになった。さらに選択的セロトニン再取り込み阻害剤を繰り返し投与するとストレスによるVcの興奮性の増大は低下することがわかった。つまりストレスによるセロトニン機構の変調が咬筋の痛みを増大させることがわかった。
著者
山村健
出版者
防衛省
雑誌
戦史研究年報
巻号頁・発行日
no.9, 2006-03-31
著者
山村 健一 桐山 勉
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第10回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.71-76, 2013 (Released:2013-09-24)
参考文献数
4

各社の研究開発の人員規模やキーマンの把握手段として発明者分析が行われている。近年の中国出願件数の著しい伸びから、中国出願でも中国語発明者名分析を行うことが求められているが、同姓同名や組織の上位者の連名等の影響を受けて中国出願データから得られる上位発明者データと実際のキーマンとの間に差異が生じる懸念がある。本稿では中国内の出願件数上位の企業及び大学について、それぞれ中国語発明者名を含むデータを取得して、各企業・大学の上位発明者ランキング、上位発明者出願件数分布グラフ及びネットワーク分析ツール Cytoscape を用いて作成した共同発明ネットワーク図を作成し、これに基づいて、上位企業及び大学の同姓同名や組織の上位者の連名の影響を調査した。その結果に基づき中国出願に対する発明者分析の活用上の課題を明らかにする。本研究は、2013 年度アジア特許情報研究会のワーキング活動結果として発表する。
著者
井上 誠 山村 健介 山田 好秋
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本研究の目的は、(1)咀嚼に関わる運動神経のプレモーターニューロンの神経生理学的特徴を調べる,(2)咀嚼運動に関わる中枢神経系の制御を受けている顎筋,舌筋,舌骨下筋に注目し,リズム性の顎運動が遂行される際に,これらの運動神経がどのような協調運動を行っているかを調べることであった.麻酔下の動物の大脳皮質咀嚼野を電気刺激してリズム性顎運動を誘発した後に上下歯根膜からの入力の変化が協調運動に与える影響を調べた.これらの結果は,閉口筋とともに,舌牽引筋である茎突舌筋は歯根膜からの入力を受けてその興奮性を高めることにより咀嚼時の顎舌協調運動を維持させて,食塊の形成・維持に関わることが明らかとなった.次に覚醒動物が食物を自由に咀嚼・嚥下するときの顎舌協調について,さまざまな物性をもつ食品を摂取したときの顎筋舌筋,舌骨上筋の筋電図を同時記録することにより評価した.その結果は歯根膜からの刺激が舌筋活動に大きな影響を与える可能性があることを示唆していた,しかし,試験食品のうち,最も硬い食品である生米を用いたときよりも飼料用のペレット咀嚼時のほうが茎突舌筋の活動は大きかった.このことは,顎筋のように歯根膜や閉口筋筋紡錘だけでなく,舌活動に大きな影響を与えている口腔粘膜や舌の受容器などのような他の末梢性入力の可能性が大いに考えられることを示唆している.咀嚼運動に関わると思われる顎口腔顔面領域の運動神経核に投射するプレモーターニューロンの神経生理学的性質を検索した結果では,末梢からの投射を受け,さらに複数の運動核に投射するプレモーターニューロンを見つけることができなかった.このことは,咀嚼運動に関わる制御機構は末梢の入力により変調は受けるものの,その制御は主にプレモーターよりも上の脳幹領域で行われ,それぞれの運動神経に出される指令は独立して行われていることを示唆するものである