著者
岡村 健太郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.698, pp.1045-1054, 2014-04-30 (Released:2014-07-15)
参考文献数
24
被引用文献数
3 3

By making a comparative study of “ the movement of economical rehabilitation for villages”, “the reconstruction plan of stricken villages”, and the actual performance of the plan at Kirikiri village after the Tsunami, the following conclusions are drawn.1. Reconstruction plan of stricken villages along Sanriku coast was drawn up based on “ the movement of economical rehabilitation for villages” which started from one year before the Tsunami.2. The Reconstruction of Kirikiri was performed in conformity with the movement mainly by the industrial union.3. As a result, not only the infrastructure but also the social structure of Kirikiri might have changed.
著者
岡村 健太郎 安井 昇 加來 千紘 腰原 幹雄 今本 啓一 大島 耕平
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.13-24, 2018 (Released:2018-08-31)

焼杉に関する研究を通し,以下のことを明らかにした。まず,インタビューおよび辞書調査により,特殊で特権的な技術として捉えていた焼杉が,安価でごくありふれた技術であった可能性を指摘した。また,滋賀県以西に分布するとした既往研究に対し,深層学習とGoogleストリートビューを用いることで,より詳細に地域分布を明らかにし,その要因を分析した。一方,耐久性能については,今回の実験では実証することができなかったが,その要因分析から「炭化層」の裏 にある「受熱層」に関する仮説を新たに構築した。さらに,焼杉の普及に向けた課題および解決策を整理し,今後の研究展開として,ファサードエンジニアリング研究の構想を描いた。
著者
岡村 健太郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.315-317, 2017-11-01 (Released:2017-11-30)
参考文献数
5

災害復興は,それが発生した社会に強く規定される現象である.それゆえ,古今東西の災害復興を通時的・共時的に比較分析することで,その災害が発生した社会や時代の特性をあぶり出すことが可能であると考える.そこで本稿では,現在筆者が進める「災害復興史」の構築に向けた研究の進捗状況を報告する.具体的には,筆者がこれまで進めてきた昭和三陸津波後の復興を中心とした三陸沿岸地域における津波災害後の復興に関する研究を題材とし,日本における「近代復興」の特質を紹介するとともに,そこから日本および世界の災害復興史構築に向けた構想を素描する.