著者
岡田 和則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.278, pp.81-86, 2000-09-01
被引用文献数
12 5

地震等の大規模な災害時には、安否確認等のために通話需要が急増する。一般に広く普及した携帯電話への通話需要も急増することが予想される。しかし、携帯電話は、有限である周波数資源を使用するため、容量を余分に大きくすることは難しく、多くの呼損が生じることが予想される。そこで、本報告では、通話時間を規制して多くの通話を実現することを考え、生起呼数に応じて通話規制時間を変化させる制御を提案する。そして、通話時間を規制した場合の効果を簡単なシミュレーションモデルを用いて調べる。その結果、通話規制時間を少なくすると、通話時間は少なくなるが、呼損率やハンドオーバー時の強制切断率を十分少なく出来ることが示された。また、簡易な通話規制時間の見積法の検討も行い、シミュレーション値とよく一致することを示した。
著者
行田 弘一 ニューエン ナム ホアン 岡田 和則 滝澤 修
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-9, 2010-03

The wireless ad hoc network is expected to be used as an alternative of the existing mobile communication network to make users communicate securely in a so-called emergency when a large-scale disaster occurs. In this paper, we propose a Real City model which is more practical as a user terminal movement model in the emergency case. Then we analyze the performance of wireless ad hoc networks in the Real City model by using the network simulator. From the simulation results, it is clarified that changing die routing protocol attribute value and increasing the number of mobile terminals that contributes to the communication route formation are necessary to improve the ad hoc network performance.
著者
岡田 和則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.177, pp.13-18, 2003-07-03
被引用文献数
3

大規模な地震等の災害時には、安否確認等で通信需要は急増する。これに対し、重要通信を必要とする機関に対し、特定の端末は、優先して接続する災害時優先電話サービスが提供されている。しかし、近年、急速に一般に普及した携帯電話は、有限な周波数資源を用いるため、絹綾が起こり易いと考えられる。一方、通信時間は短くなるが、通信時間を規制することで、多くの通信を実現することを目的にした通信時間規制制御が提案されている。そこで、本報告では、携帯電話の無線区間に注目し、重要通信端末を、通信時間制御を受け入れられない特別なクラスA端末と受け入れ可能なクラスB端末に分け、クラスB端末に通信時間規制を行なうクラス分け通信時間規制を提案する。シミュレーションによる基本特性評価を行い、通信時間が規制される端末が生じるが、呼横車やハンドオーバー時の強制切断率を大きく低減でき、呼横率については、クラス間にほとんど差がない状態になることを示す。