著者
下田 圭悟 行田 弘一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.118, pp.19-24, 2010-07-01

地震等の大規模な災害が発生した際,加入者電話網や携帯電話網のネットワーク等既存の通信インフラは,回線の混雑やケーブルの寸断等により利用できない場合がある.そこでこのような場合の通信手段として,インフラに依存せずネットワークを構築可能な無線アドホックネットワークの利用が期待されている.携帯端末を用いて無線アドホックネットワークを構成する場合,端末(利用者)の移動に対応し,自律的に通信経路を維持することが課題としてあげられる.また,端末のバッテリー容量には限りがあるので,接続1生を高める一方で電力をより低くすることが重要である.本稿ではアドホックネットワークを用いた場合のデータ配信率の向上および消費電力の低減を目的とし,AODVにおける経路情報保持時間とデータパケットの送信間隔を制御した場合のデータ配信率と経路情報パケット量との関係を明らかにする.
著者
行田 弘一 久保田 文人 鈴木 龍太郎 三好 勝巳 濱田 元 中辻 実 片桐 俊幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.69, pp.13-17, 1996-12-12 (Released:2017-10-13)

京都府相楽郡精華町の通信総合研究所(CRL)精華実験センタに設置したディジタルビデオ・オン・デマンド(Video On Demand, VOD)システムは、動画像圧縮にMPEG2を用いている。今回、本システムについて、その基本性能を評価するため、DSCQS法による画質品質の主観評価実験を行ったので、その概要及び結果について報告する。
著者
小松崎 彰 斎藤 茂 行田 弘一 大平 孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.381-390, 2002-03-01
参考文献数
14
被引用文献数
20

エスパアンテナは,装荷された可変リアクタのリアクタンスを変化させることで指向性を制御できるアレーアンテナである.このリアクタンス最適化に対して,ハミルトン力学に基礎をおく高次元アルゴリズムを適用する.この手法は,未知変数(リアクタンス)を質点座標に対応させ,コスト関数をポテンシャルエネルギーに対応させた等価的な力学系を考え,質点の軌跡を追跡することによって最適解を求める手法である.コスト関数の局所的形状を用いず,質点が解領域へ移動しやすくなるという自律的運動の性質を利用するため,局所解にとらわれないという特徴をもつ.指定した方位角の利得を最大にするという目的を設定し,4変数(5素子)及び8変数(9素子)の計算例を示す.従来のモンテカルロ法のようなランダム探索と比較して,4変数においては同等の最大利得9.1dBi±0.5dBが得られる最適リアクタンスを1/5の更新回数で見つけることができ,8変数においては0.2dB高い最大利得10.5dBi土0.2dBが得られる最適リアクタンスを1/10の更新回数で見つけることができる.リアクタンス更新1回に要する計算時間はどちらの方法でも電磁界計算1回の計算時間と同等であるため,速さの比較においても4変数において5倍,8変数において10倍である.
著者
行田 弘一 ニューエン ナム ホアン 岡田 和則 滝澤 修
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-9, 2010-03

The wireless ad hoc network is expected to be used as an alternative of the existing mobile communication network to make users communicate securely in a so-called emergency when a large-scale disaster occurs. In this paper, we propose a Real City model which is more practical as a user terminal movement model in the emergency case. Then we analyze the performance of wireless ad hoc networks in the Real City model by using the network simulator. From the simulation results, it is clarified that changing die routing protocol attribute value and increasing the number of mobile terminals that contributes to the communication route formation are necessary to improve the ad hoc network performance.