著者
松本 勉 岩村 充 佐々木 良一 松木 武
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.30(1999-DPS-097), pp.13-18, 2000-03-21

計算量的仮定に基づく暗号による電子署名方式は,技術環境が変化すれば,十分な安全性をずっと保ち続けられるとは限らないという性質を持つ.よって,本来自分だけが持つはずの暗号的署名生成機能を他のエンティティが持っているという状況が生じえる.このため,自分が署名した覚えのない電子文書が提示されたとしても,自分は署名していないことを調停者に対して証明できること,すなわち「電子署名アリバイ(電子署名の非生成証明)」を実現する機構が求められる.我々は,署名生成者の署名履歴?これには他のエンティティの署名履歴との交差が含まれる場合もある?に依存して署名生成を行うという「ヒステリシス署名」とそれを基礎とする電子署名アリバイ実現機構を提案する.
著者
宮崎 邦彦 岩村 充 松本 勉 佐々木 良一 吉浦 裕 松木 武 秦野 康生 手塚 悟 今井 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.1871-1879, 2005-08-15
被引用文献数
1

電子署名技術の利用にあたっては,署名者は秘密鍵を安全に管理する必要がある.一般には,秘密鍵を安全に管理することは署名者自身にとって利益となると考えられているが,署名者の状況によっては,安全に管理することが利益とならないケースも生じうる.本稿では,署名者が債務超過に近い状態にある債務者である場合を例にあげて,署名鍵の自己暴露が債権者に対する攻撃となることを指摘する.さらに債務者が鍵自己暴露の可能性を持つことが,債権者?債務者間の債務縮減交渉に与える影響について分析を行い,この問題への対策の方針と例を示す.In application of digital signature technology, a signer needs to manage his/her private key safely. Keeping the private key safely is seemingly profit for the signer him/herself, but this may not true in certain situation. In this paper, the case where the signer is an obligor who is almost crushed by debt is mentioned as an example and we point out that self-compromising the signing private key by the obligor serves as an attack on a creditor. Furthermore, we analyze how it affects on the debt curtailment bargaining between a creditor and an obligor that the obligor has private key self-compromising, and show examples for countermeasure.
著者
宮崎 邦彦 岩村 充 松本 勉 佐々木 良一 吉浦 裕 松木 武 秦野 康生 手塚 悟 今井 秀樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.1871-1879, 2005-08-15

電子署名技術の利用にあたっては,署名者は秘密鍵を安全に管理する必要がある.一般には,秘密鍵を安全に管理することは署名者自身にとって利益となると考えられているが,署名者の状況によっては,安全に管理することが利益とならないケースも生じうる.本稿では,署名者が債務超過に近い状態にある債務者である場合を例にあげて,署名鍵の自己暴露が債権者に対する攻撃となることを指摘する.さらに債務者が鍵自己暴露の可能性を持つことが,債権者?債務者間の債務縮減交渉に与える影響について分析を行い,この問題への対策の方針と例を示す.
著者
松本 勉 岩村 充 佐々木 良一 松木 武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.30, pp.13-18, 2000-03-21
被引用文献数
15

計算量的仮定に基づく暗号による電子署名方式は,技術環境が変化すれば,十分な安全性をずっと保ち続けられるとは限らないという性質を持つ.よって,本来自分だけが持つはずの暗号的署名生成機能を他のエンティティが持っているという状況が生じえる.このため,自分が署名した覚えのない電子文書が提示されたとしても,自分は署名していないことを調停者に対して証明できること,すなわち「電子署名アリバイ(電子署名の非生成証明)」を実現する機構が求められる.我々は,署名生成者の署名履歴?これには他のエンティティの署名履歴との交差が含まれる場合もある?に依存して署名生成を行うという「ヒステリシス署名」とそれを基礎とする電子署名アリバイ実現機構を提案する.Digital signature is relatively getting to lose its security because of computer power improvement. On the other hand, some kind of signatures must have long term of validity (e.g. over 20 years) in practical usage. Thus, we need reliable systems to keep validity of digital signature even if the base cryptosystem is collapsed. In this paper, we propose a "hysteresis signature" based system. In our system, we can distinguish valid signature and forge one with the signature log file which is stored safely by storing it in a smart card, by chaining the signature with previous signature, or moreover by intercrossing the signature with other signers' one.
著者
松本 勉 岩村 充 佐々木 良一 松木 武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DPS,マルチメディア通信と分散処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.97, pp.13-17, 2000-03-21
参考文献数
4
被引用文献数
15

計算量的仮定に基づく暗号による電子署名方式は, 技術環境が変化すれば, 十分な安全性をずっと保ち続けられるとは限らないという性質を持つ.よって, 本来自分だけが持つはずの暗号的署名生成機能を他のエンティティが持っているという状況が生じえる.このため, 自分が署名した覚えのない電子文書が提示されたとしても, 自分は署名していないことを調停者に対して証明できること, すなわち「電子署名アリバイ(電子署名の非生成証明)」を実現する機構が求められる.我々は, 署名生成者の署名履歴-これには他のエンティティの署名履歴との交差が含まれる場合もある-に依存して署名生成を行うという「ヒステリシス署名」とそれを基礎とする電子署名アリバイ実現機構を提案する.