著者
谷村 篤 岡 信和 川口 創 西川 淳 高橋 邦夫 真壁 竜介 Hosie Graham 小達 恒夫 Atsushi Tanimura Nobukazu Oka So Kawaguchi Jun Nishikawa Kunio T. Takahashi Ryusuke Makabe Graham Hosie Tsuneo Odate
雑誌
南極資料 = Antarctic Record (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.1-8, 2008-03

2002年及び2003年の南極海の夏季,東部インド洋区のウイルクスランド沖の東経140度線上において,白鳳丸及びタンガロアによる3回の調査航海によって行われたRMT-8(目合: 4.5mm, 開口面積: 8m3)ネット採集によって得られた標本に基づいて,大型動物プランクトン群集構造を調べた.クラスター解析の結果,大型動物プランクトン群集は,南極周極流の南縁(SB-ACC: Southern Boundary of the Antarctic Circumpolar Current)で大きく二つの群集に分けられた.すなわち,SB-ACCの北方では大型動物プランクトン群集は,Salpa thompsoni, Euphausia frigida及びThemisto gaudichaudiiなどのoceanic communityが卓越していた.一方,SB-ACCの南方ではEuphausia superba及びEuphausia crystallorophiasなど大陸寄りに主分布域をもつ動物プランクトンが卓越していた.SB-ACCは,南極海の上記の主要な大型動物プランクトン種の出現の差によって特徴付けられることが示唆された.