著者
市川 芳明
出版者
特定非営利活動法人 化学生物総合管理学会
雑誌
化学生物総合管理
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.74-82, 2005

欧州のRoHS指令,カリフォルニアのSB20など,いわゆる製品環境規制が製造業のビジネスに大きな影響を及ぼしている。これら製品環境規制のもとをたどると,IPP (Integrated Product Policy) の基本概念が浮かび上がってくる。この欧州発のIPPがさらにOECDの場で化学物質管理と融合したものがCPP (Chemical Product Policy) という考え方である。本稿ではCPPの現状と今後の動向について論じ,さらに企業として取るべき対応戦略を論じる。
著者
市川 芳明
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.266-272, 1992-04-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
9
被引用文献数
2 2

The self-reproduction capability of machines can enhance manufacturing efficiency and contribute to reliability since it enables the machines to fabricate themselves in geometric progression while testing their functionality through the reproduction process. In addition, a part of the process can be utilized as a self-repair process. This paper discusses the method of its realization on the basis of machines composed of identical autonomus cells. The proposed concept includes the specialization of cells according to their positions, growing in size by capturing new cells, transferring genetic data to the new cell, and splitting into two independent halves after grown up. Experiments have demonstrated the self-reproduction of mobile machines each of which is composed of multiple cells connected one another in a row, one-dimensionally.
著者
平田 雄一 宮本 直樹 清水 森人 吉田 光宏 平本 和夫 市川 芳明 金子 周史 篠川 毅 平岡 真寛 白土 博樹
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
雑誌
Synthesiology (ISSN:18826229)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.238-246, 2014 (Released:2015-03-14)
参考文献数
14

がんの放射線治療においては患者の呼吸等にともなって放射線の照射中に患部の位置が変化する可能性がある。放射線の患部への照射効果を向上させるとともに、周辺の正常部位へのダメージを最小化するために、患部の3次元的な位置の時間的な変化を考慮した4次元放射線治療が最近日本で開発され治療効果を上げている。この時間軸を付加した4次元放射線治療を実現するシステムの安全性に関する技術的要件を盛り込んだ規格を日本から国際電気標準会議(IEC)に提案した。理由は、IECの国際標準は、各国の規制当局によって引用されると、強制力を有するようになるため、IECにおける国際標準化活動は、4次元放射線治療システムの確固とした安全性担保のために非常に効果的であるためである。この論文は、今後さらに需要が増す4次元放射線治療システムに関する国際標準化の戦略について分析した内容をまとめたものである。戦略の要は、4次元放射線治療システムの安全性に関する技術的要件の国際標準化に焦点を絞り、臨床的視点を盛り込む形で、幅広い分野の専門家の意見を結集して国際的な合意形成を図ることである。今後4次元放射線治療を一層普及させるために、このような戦略にもとづいて、4次元放射線治療システムを構成する個別装置に関する既存規格の改訂に加えて、4次元放射線治療システム全体についてシステムとしての安全性評価を行ったうえで、新しい規格の作成を推進する。