著者
平井 美津子 Mitsuko HIRAI
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.13-20, 2014-03

英語は、歴史上主に4回ラテン語と接触し、多くのラテン語が流入した。その中でも近代英語前期には、学術用語をはじめとして極めて多くのラテン語が英語に流入した。今回、英語の学術用語、特に医学用語の形容詞形に注目し、その語源と英語での初出年を調査し分析した。その結果、ラテン語由来の形容詞形は85%近くを占めることがわかった。一方、ゲルマン祖語に由来する古英語を語源とする形容詞形は10例で、いずれも接尾辞 -y が添加されたものであった。
著者
平井 美津子
出版者
大阪府立看護大学医療技術短期大学部
雑誌
大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:13416421)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.73-76, 2001

An original meaning of the verb "compromise" was to be to adjust or settle an argument or difference between parties. The Japanese translation dakyou suru 「妥協する」is generally applied. However, because "compromise" tends to be used as a derivative of the original meaning in the medical field it is often said among health and medical professionals and medical translators that the Japanese translation of "compromise" is not adequate. In this study, examples of "compromise" used in medical papers and bopks were collected, analyzed and translated. As a result, it was found that the meaning of "compromise" came to imply the sense "to cause the decline in the physical function or condition." Therefore, the proper Japanese translation for the English word "compromise" would be teika saseru 「低下させる」 (or yokusei suru 「抑制する」), and it is suggested that these terms be used.
著者
平井 美津子 Mitsuko HIRAI
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-9, 2013-03

ラテン語は現在、死語といわれている。しかし今も英語、特に自然科学分野の書物や文献の中で生き続けている。英語の多くは古典語、すなわち古典ギリシャ語やラテン語に由来しているといわれている。今回、まずラテン語の歴史および学術用語の構造について概説した。そして、自然科学分野の英単語に多く残っているラテン語由来の英語の不規則な複数形を取り上げ、英語への導入年代を調べた。その結果、多くの不規則な複数形は、ラテン語の主格名詞の複数由来で、16~17世紀に英語に導入されたものであることがわかった。18世紀には英語の文法が確立し、国際語として英語が拡大するのに伴い、ラテン語の影響力は衰えていった。
著者
平井 美津子
出版者
大阪府立大学
雑誌
大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:13416421)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.83-89, 1999-01-29

In English we choose, as a suffix, either '-er' or '-ist', deriving the player noun from a noun expressing a musical instrument. From my analysis of this derivation, it can be assumed that there are close relations between the history of each musical instrument and the choice of the suffix. Both '-er' and '-ist' have a high competence in word formation, and in some cases, the form in '-ist' approaches closely to the agent-noun in '-er', but the semantic difference must be distinguished by the more professional sense which it implies. In addition, I suggest a possibility that a 'static' musical instrument noun can change into a 'dynamic' one through the '-er' addition to the noun, which leads to the verbalization of the noun.
著者
平井 美津子 Mitsuko HIRAI
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-9, 2013

ラテン語は現在、死語といわれている。しかし今も英語、特に自然科学分野の書物や文献の中で生き続けている。英語の多くは古典語、すなわち古典ギリシャ語やラテン語に由来しているといわれている。今回、まずラテン語の歴史および学術用語の構造について概説した。そして、自然科学分野の英単語に多く残っているラテン語由来の英語の不規則な複数形を取り上げ、英語への導入年代を調べた。その結果、多くの不規則な複数形は、ラテン語の主格名詞の複数由来で、16~17世紀に英語に導入されたものであることがわかった。18世紀には英語の文法が確立し、国際語として英語が拡大するのに伴い、ラテン語の影響力は衰えていった。
著者
平井 美津子 Mitsuko HIRAI
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.45-53, 2009-03

古典ギリシャ語は、古代から近世にかけて西欧文化に大きな影響を与えた。特に医学の分野では、古典ギリシャ語を語源にする用語が多く、そのため難しいと思われがちである。しかし、その語源を理解することがほとんどないままに、単語を習得していかなければならない。今回、古典ギリシャ語と関わりの深いギリシャ神話にまつわる医学英語を取り上げた。物語には興味深いエピソードも多く含まれ、ギリシャ神話を通して、その語源を知ることによって、医学英語に対する興味を引き出すことができるものと考える。
著者
平井 美津子
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.115-122, 2007

日本は歴史や文化の基盤が欧米と大きく異なる。そのため英語で日本を理解してもらうには、文化的背景を加えたわかりやすい説明が必要となるが、このとき特徴的なキーワードが見出される。本稿ではこれらのキーワードを指摘し、例文を提示して文化的背景を織り交ぜながら解説し、それらについて検証する。