著者
阿部 玄治 平山 和哉
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科
雑誌
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科紀要 : リハビリテーション科学 = Rehabilitation science : memoirs of the Tohoku Bunka Gakuen University Faculty of Medical Science & Welfare, Department of Rehabilitation (ISSN:13497197)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.3-8, 2022-03-31

本学理学療法学専攻では,2020年度より将来スポーツ分野での活躍を志望する学生を集めてスポーツサポートチームを創設し,2021 年度より活動の一環としてフェンシング部のサポートを行っている.本稿では,スポーツサポートチーム創設の経緯,フェンシング部へのサポートに対する準備や,選手へのフィジカルトレーニングの指導・提案,またメディカルチェックの概要について述べる.今後の課題としては,フェンシングの競技特性を十分に理解し外傷・障害予防に役立てること,本専攻学生の継続的な関わりを提供するための環境を整える必要性があげられる.
著者
田中 稔 梅村 太 長岡 聡紀 岡 竜巳 高島 里奈 高橋 拓哉 平山 和哉
出版者
メジカルビュー社
巻号頁・発行日
pp.1020-1031, 2021-10-19

野球肩の効果的な運動療法を行うためには,投球動作で必要とされる運動機能の理解と機能的な問題点の把握が必須であり,それらの問題点の機能的な改善と投球動作を念頭に置いた運動連鎖と投球動作の再構築を行うことが最も有効な運動療法といえる。本稿では,痛みの出現する頻度が高いコッキング期とボールリリース・フォロースルー期での評価法と効果的な運動療法の詳細について解説する。
著者
鈴木 誠 鈴木 博人 阿部 玄治 平山 和哉 長井 真弓 釼明 佳代子 小野部 純
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科
雑誌
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科紀要 : リハビリテーション科学 = Rehabilitation science : memoirs of the Tohoku Bunka Gakuen University Faculty of Medical Science & Welfare, Department of Rehabilitation (ISSN:13497197)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.13-18, 2021-03-31

2017年,本学は地域連携事業の推進を目的に,宮城県東松島市と包括連携協定を結び双方の資源を活用した地域振興・教育・研究の各分野における実践的取り組みを開始した.そこで本論では,本学理学療法学専攻と中学校とで行ってきた中学生の体力向上と運動器障害予防の取り組みについて紹介をするとともに,今後の展開について方向性を明らかにすることを目的とする.主な取り組みは,1)運動能力テストの実施,2)講話・ストレッチ講習会の開催,3)体力向上・運動器障害予防に向けた啓蒙活動,4)保健体育授業・部活動の支援,であった.今回の取り組みのように,中学生に支援が行えたことは体力向上や運動器障害予防の観点からは大変有効であったと考えられる.また,取り組みに携わった学生の成長も大きな成果であったと言える.今後も中学校との協力体制を深めて行きながら,更なる充実した取り組みを企画し,発展させていきたいと考えている.
著者
平山 和哉 有原 裕貴 対馬 栄輝 近江 洋一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
雑誌
東北理学療法学 (ISSN:09152180)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.31-36, 2016-08-30 (Released:2016-09-07)
参考文献数
16

腰椎牽引療法によって効果を実感している患者の特徴を明らかにすることを目的として,横断的にアンケート調査を行った。対象は,当院において腰椎疾患の診断を受け,腰椎牽引を実施している51名である。アンケート内容は症状の詳細と牽引効果の実感についてとした。統計解析は,従属変数を牽引効果の実感,独立変数を症状の詳細および電子カルテから抽出した性別,年齢,診断名,画像所見,併用治療の有無として多重ロジスティック回帰分析を実施した。当院における牽引療法の対象者は高齢者,かつ長期通院者が多かった。対象者の72.5%が牽引による効果を実感していた。牽引による効果を実感することに関連する因子として,腰の重苦しさがある,運動療法の併用あり,罹患椎間数,年齢の4項目が選択された。今後前向き研究を行う際には,運動療法の併用や画像所見についても考慮すべきことが示唆された。