著者
足達 直 平野 健一 疋田 久子 山中 敦 田中 恵美
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.24-29, 2011-04-15

アジャイル開発は計画を重視するウォーターフォール開発に比べ,人と人との交流と協調,動作するソフトウエアなどを重視するソフトウエア開発手法である.ウォーターフォール開発よりも近年に考案され,重厚長大な開発手法よりも軽量で,システム構築に発生しがちな変化に対応しやすいと言われている.しかしながら,今後ミッションクリティカルなシステム構築にアジャイル開発を適用していくためには,ウォーターフォール開発での品質管理と同様にアジャイル開発でも品質管理を成熟させ,顧客満足を獲得していく必要がある.現状ではアジャイル開発における品質管理手法として体系化されているものは少ないと思われるため,まずはウォーターフォール開発における品質管理のプラクティスを適用できないかどうか検証する.本稿ではプロジェクト適用の実例を通し,オフショア連携における品質管理の取り組みについて説明する.また,ウォーターフォール開発の品質管理で利用されるメトリクスと今回実施した管理手法で算出されたメトリクスを比較し,評価する.
著者
平野 健一郎
出版者
関西大学
雑誌
東アジア文化交渉研究 (ISSN:18827748)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.7-22, 2009-03-31

The development of a theory of international cultural relations can be traced back to Benjamin Schwartz's study of Yan Fu (In Search of Wealth and Power: Yen Fu and the West, Harvard University Press, 1964). Yan Fu translated some of the 19th century Western European works into Chinese as a way for China's modernization. To analyze Yan Fu's cultural struggles, Schwartz applied a path-breaking methodological framework, defining a culture to be "a vast, ever-changing areas of human experience" and proposing to deal with the encounter between two cultures as a vantage point for taking a new look at both cultures. After reading the Schwartz's work carefully and translating it into Japanese, this author formulated a theory of international cultural relations that considers cultural contacts and changes themselves to be important aspects of international relations.
著者
水谷 修 米田 正人 甲斐 睦朗 賀集 寛 平野 健一郎 江川 清
出版者
国立国語研究所
雑誌
創成的基礎研究費
巻号頁・発行日
1994

総括班:国際シンポジウム(「国際社会の日本語」,1998年12月16,17日於国連大学と総括班会議(3月18日)を実施した。研究班1(センサス):「日本語観国際センサス」の第3次調査を実施した(日本)。また,調査デー夕の整理,分析を行い,一部集計結果を国際シンポジウムおよび学会等で発表した。また,事例調査として「北米日系人社会と日本語新聞」,「海外マスメディア広告における日本語研究」に関して調査および研究会を継続して行い報告書を刊行した。「災害時言語対・策に関する研究」について調査,研究会を継続した。研究班2(文化摩擦):1. 理論研究 「多言語状況と日本語:」研究会の例会で,日本語の歴史的更新と多言語状況のなかでの変容について共同考察を進めてきた。日本語についてグループ特有の理解を得,「駒場『日本語』宣言」としてまとめた。2. 社会言語学研究社会言語語学・対照言語学的観点から行ってきた,日本語母語話者と日本語非母語話者の言語行動的接触の実態,及び国内における日本人の言語行動の特徴について,補充調査を行うとともに,得られたデータの分析に報告書の執筆にあたった。研究班3(実験言語):1. 文字言語研究 「朝日新聞」記事約11万件(延べ字数5500万)と,そのCD-ROMを対象に,電子メディアにおける漢字実態を明らかにする計量言語学的な資料が得られ,新聞社の著作権使用許可を得て本邦初公開した。2. 音声言語研究 99年3月19日に東京外国語大学において研究成果発表会・ワークショップを開催した。日本語韻律習得を支援するためのパソコンソフトのCD-ROMを参加者に配布した。3. 計算機実験研究 分類語彙表の増補用語数を訳9万語までに増補した。第二言語作文・翻訳にみられる第一言語の影響という視点で作文を調査分析し,研究報告書を作成し,データを公開した。研究班4(情報発信):1. 同時通訳技法の体系化 放送通訳・2か国語放送の場面で,日本語の「組み立て]がどのように影響するのか,外国人の理解を妨げているのは何か,などを探るにあたっての前提となる基礎的研究としてグループインタビュー(対象者14人)と在日外国人に対する質問紙調査(有効回答数218件)を実施し,考察を行った。2. コーパスの作成 雑誌『太陽』の15冊文を入力した。これで目標の4分の3に達したことになる。漢字の包摂基準について,報告書をまとめた。さらに1冊分だけ,ふりがなについて調べ,字音表記の傾向をつかんだ。3. 漢字コードの考察 漢字符号に設定する機能を構造の要素と構造及び構造間の関係を使い表現する方法の妥当性を核にするため,中国:語(簡体字・繁体字),日本語,韓国語の三カ国語を処理する漢字入力プログラムを作成し,実験結果を最終報告にまとめた。4. 言語教育方法の確立 第3次段階調査研究のまとめとして以下の事項を行った。(1)新学習指導要領策定に資する基礎資料作成(2)国語教育・日本語教育に関する質問紙調査(3)学校教科書に関する分析(4)基本語彙研究に関する分析(5)公開研究会の開催(6)ホームページで資料公開(http://www.kokken.go.jp/jsl)(7)報告書作成