著者
魚住 明代 廣瀬 真理子 相馬 直子 舩橋 恵子
出版者
城西国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

戦後に発展をみた欧州の福祉国家は、近年の少子・高齢化や経済のグローバル化によって、抜本的な改革を迫られている。他方で、家族の多様化や家族機能の衰退は、社会的支援策へのニーズをますます高めている。本研究は、多様化する家族のなかでも、とくにひとり親(母子)世帯に焦点を当てて、その支援策のあり方について、家族主義の伝統が比較的強く残る西欧の大陸諸国(ドイツ、フランス、オランダ)と、韓国を取り上げて、文献・実証研究の両面を通して比較研究を行った。対象国の事例から、所得保障と母親の労働環境の向上と福祉・教育サービスを軸にして、それらを横につなぐ視点に立った支援策が必要であることが明らかにされた。