著者
臼田 和生 小林 大祐 竹森 一司 石川 忠夫 星野 修一 斉藤 典彦 津久井 宏行 西谷 泰 久保 実
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.58-63, 2000

症例は12歳,男児.学校心臓検診では異常なし.1999年2月15日小学校の昼休み中に突然意識消失し,4分後救急隊到着時には心肺停止状態で心電図モニターは心室細動であった.近医に搬送され心肺蘇生と軽度低体温療法を施行し第8病日に開眼,その後,徐々に意識回復した.非持続性心室頻拍が多発し心停止の原因と考えられたため,精査加療目的に当科入院.心エコー・左室造影で僧帽弁後尖下部左室後壁にφ3cmの先天性左心室瘤を認めた.心室頻拍波形は右脚ブロック+上方軸で心室瘤付近が起源と考えられた.心室瘤に対し外科的治療を施行.高密度マット電極で術中マッピングを行い,心室瘤辺縁にVT最早期興奮および心室瘤状部分に伝導遅延を認めたため,心室瘤周囲にcryoablationを行い,心室瘤に対し心膜パッチ縫着を行った.術後,心室性不整脈は消失した.以上,先天性左心室瘤に致死的心室性不整脈を合併した稀な1例を経験し,蘇生・根治に成功した.学校心臓検診での本病態の検出は極めて困難と思われた.
著者
星野 修一 今井 康晴 石原 和明 沢渡 和男 竹内 敬昌 寺田 正次 三隅 寛恭 新岡 俊治 太田 淳 杉山 喜崇 大野 英昭 久保 英三
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.816-819, 1993-06-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
8

小児(15歳未満)における生体弁置換術の遠隔期成績, 特に弁機能不全につき検討した。1975年1月より78年12月までの4年間に当院で生体弁置換術を行った15歳未満症例中, 病院死亡を除く29症例, 30回の弁置換術症例を対象とした。平均手術時年齢は5.5±3.9歳であった。遠隔死亡は4例で, 実測生存率は82.2カ月で83.0±7.9%であった。人工弁合併症は, thromboembolismは1例(0.93%/patient-year), prosthetic valve endocarditisは2例(1.85%/p-y)であった。structural deteriorationは26例に認められ, 25例が再置換術を行った。再弁置換術は遠隔死亡4例を除く26例に, 術後14カ月から82カ月平均3年9カ月後に行われた。予測非再弁置換術の%Freedomは48カ月で52.3%に低下し, 82.2カ月で0%となり生存症例全例が再置換術を必要とし, 成人例に比し早期かつ高率であった。原因は1例は感染弁, 他の25例はstructural deteriorationであった。