著者
黒崎 博雅 阿南 秀基 木村 栄一
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.4, pp.691-697, 1988-04-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
18
被引用文献数
5

ブレオマイシン金属配位部位の新モデル配位子L1,L2を合成し,水溶液中におけるCu(II)およびFe(II)との錯生成および,それらの錯体の化学的性質についてブレオマイシンと比較検討した。カルバモイル基の存在が,鉄錯体生成には必須であることが,L1,L2の比較により明らかとなり,その理由について考察した。L2の鋼(II)錯体は,3モルのシステイン存在下で鉄(II)錯体と金属交換が起こること,および鉄錯体は分子状酸素を活性化し,DNAを切断することなど,L2はブレオマイシンの挙動によく類似する。そのDNA切断能は,EDTA-鉄錯体とほぼ同じであるが,ブレオマイシンよりは弱いことも明らかとなった。
著者
木村 栄一
出版者
日本評論新社
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.372-383, 1955-10-01

論文タイプ||論説(一橋大学創立八十周年記念号 = Commemoration of the 80TH ANNIVERSARY of HITOTSUBASHI UNIVERSITY)
著者
木村 栄一 塩谷 光彦
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.906-913, 1994-11-20 (Released:2009-10-16)
参考文献数
19

A new breakthrough for zinc (II) enzyme models was achieved with the advent of macrocyclic polyamine zinc (II) complexes. These complexes serve as the best structural as well as functional model for the active centers of zinc (II) enzymes (e.g., carbonic anhydrase, alkaline phosphatase, and alcohol dehydrogenase) and have clearly answered mysteries surrounding the intrinsic properties of zinc (II) in the zinc (II) enzymes. The knowledge newly gained about the properties of zinc (II) has been developed into new supramolecular chemistry, where the zinc (II) enzyme model complexes can recognize thymine and its related derivatives among all the nucleobases in aqueous solution. Here new biochemical functions of the zinc complexes (i.e., inhibition of hybridization of polyribonucleic acids, inhibition of in vitro protein synthesis, inversion of DNA helicity, etc.) are also presented.
著者
木村 栄一 斧田 太公望 宮原 光夫 金沢 知博 新谷 博一 水野 康 早瀬 正二 高安 正夫 戸山 靖一 木村 登 奥村 英正
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.347-358, 1974

新しく開発された抗不整脈薬prajmalium(propylajmaline)の経口投与による効果を,群問比較による二重盲検法を用いてajmalineおよびinactiveplacebo のそれと比較した.1分間数個以上の期外収縮を有する78例に上記薬剤を1週間投与し,来院時における期外収縮数の減少度を目標として,3薬間の比較を行なったが,有意の差はえられなかった.しかし分析の結果,1分間10個以上の期外収縮を有する例を対象とするならば,prajmaliumがajmalineおよびinactiveplaceboより有効だという成績がえられるであろうとの推定がなされた.一方,主治医の評価による総合判断を用いた時には,3群間に有意の差のあること,さらにprajごnaliumがi捻activeplac¢boより有意の差をもってすぐれていることが知られた.また多変量解析により分析を行なうに,期外収縮数の消艮,心拍不整感およびめまいが主治医の総合判断に強く影響していることが知られた.なお,本剤は発作性心頻拍や発作性心房細動の予防にも有効であることが期待されるが,症例数が少ないため参考データとするに止めた.本剤の副作用として最も重大なのは肝機能障害の発生であるが,分析の結果,心胸比の大きな例でS-GOTの上昇をきたしやすいことがわかった,したがって心臓の大きなもの,始めからS-GOTや3GPTの高いものには,投薬にさいし注意することが必要である.