著者
木村 栄一 塩谷 光彦
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.906-913, 1994-11-20 (Released:2009-10-16)
参考文献数
19

A new breakthrough for zinc (II) enzyme models was achieved with the advent of macrocyclic polyamine zinc (II) complexes. These complexes serve as the best structural as well as functional model for the active centers of zinc (II) enzymes (e.g., carbonic anhydrase, alkaline phosphatase, and alcohol dehydrogenase) and have clearly answered mysteries surrounding the intrinsic properties of zinc (II) in the zinc (II) enzymes. The knowledge newly gained about the properties of zinc (II) has been developed into new supramolecular chemistry, where the zinc (II) enzyme model complexes can recognize thymine and its related derivatives among all the nucleobases in aqueous solution. Here new biochemical functions of the zinc complexes (i.e., inhibition of hybridization of polyribonucleic acids, inhibition of in vitro protein synthesis, inversion of DNA helicity, etc.) are also presented.

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著者
平岡 秀一 塩谷 光彦 狩野 直和 川島 隆幸 川上 厚志 牧野 淳一郎 中村 栄一 磯部 寛之 尾中 敬 岡 良隆 上野 啓司 島田 敏宏 小間 篤 東山 哲也 濱口 宏夫 清水 裕子
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.4-12, 2002-09-17

金属イオンを自在に並べる/有機ケイ素化合物におけるケイ素の配位数の制御/小型熱帯魚ゼブラフィッシュの変異体を用いた遺伝子ハンティング/GRAPE-6とゴードン・ベル賞/フラーレンの基礎n学て妬くナノバイオテクノロジー/赤外線衛星観測と衛星冷却望遠鏡/やる気を起こさせる神経メカニズム/有機分子ナノ構造のシリコン基板上への自己組織化形成/植物の受精のしくみを解き明かす/酵母生細胞の時空間分解ラマン分光/マカク細胞の加齢に関する研究
著者
塩谷 光彦
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、炭素やケイ素を鋳型とし、パーメタレーションにより金属多核クラスターを構築することを目指した。具体的には、炭素一原子を鋳型とする金属クラスター合成、およびベンゼン環をコアとする金(I)多核錯体合成を行った。その結果、N-ヘテロ環状カルベンを外部配位子とする炭素中心型金(I) 6核錯体の合成法、およびジフェニルメチルホスフィンを外部配位子とするベンゼン環の隣合う二つの炭素に金(I)イオンが結合した2核錯体の合成法を確立した。前者の合成研究において、6個の金(I)のうちいくつかが銀(I)や銅(I)イオンと交換し、ヘテロ金属クラスターを与えることを見いだした。
著者
塩谷 光彦 三宅 亮介 田代 省平 宇部 仁士 竹澤 悠典
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究は、自己集合情報を内包した有機分子を合理設計し、金属イオンの特性を駆使した10 nmサイズの多成分系超分子の構築法を確立し、これらを「エネルギー変換」・「運動変換・伝播」・「物質変換・輸送」といった複合機能を有する超分子錯体システムに発展させることを目指した。その結果、複数の異なる基質分子(反応性有機分子、金属錯体等)の精密配列や変換反応を可能とする超分子反応場を構築し、分子配列の動的過程を世界で初めて観察することに成功した。また、金属イオンの自在配列、光エネルギーを用いた回転運動伝播制御、光駆動型多電子反応のための新しい超分子構造・機能モチーフの創出を達成した。