著者
原田 あゆみ 小泉 惠英 末兼 俊彦 藤田 励夫
出版者
独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、タイ内外地域間の結びつきを示すモノ、思想をできるだけ具体的にしていくことで、相互の関係をより明確に示すことを目指した。交易品の調査研究では、これまで見過ごされていた文化財の正しい評価を行い活用に寄与することができた。特にタイにおける日本刀の受容のあり方と展開について明らかにした。また仏教美術においては仏教説話の受容と展開に着目した。スリランカの蔵外仏典から影響を受け、タイで流布したプラ・マーライ説話は、他地域に比べ弥勒菩薩が重要な役割を果たしている。弥勒菩薩の図像の特徴と諸要素を明らかにし、弥勒信仰の背景を探った。
著者
佐々木 丞平 淺湫 毅 降矢 哲男 末兼 俊彦 浅見 龍介 羽田 聡 上杉 智英 呉 孟晋 福士 雄也 降幡 順子 井並 林太郎 大原 嘉豊 伊藤 嘉章 池田 素子
出版者
独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

河内地域は大阪府の南部に位置し、古代より継続的に仏教文化が花開き、由緒ある古寺にもめぐまれている。四天王寺など、聖徳太子にゆかりの寺院も多く、本調査ではそれら聖徳太子ゆかりの寺院の中から、教興寺をえらび本尊弥勒菩薩像を中心に調査をおこなった。また、この地域は、南が和歌山県と境を接することから、高野山金剛峰寺とも近く、弘法大師空海およびその弟子たちによって開かれた真言寺院も多い。その中から、河内長野市の金剛寺と観心寺という二つの大きな寺に焦点をあて、悉皆調査をおこなった。その結果、金剛寺では重要文化財『遊仙屈』と一連のものとみられる未知の作がみつかるなど、多くの成果を上げることができた。