著者
佐々木 丞平 淺湫 毅 降矢 哲男 末兼 俊彦 浅見 龍介 羽田 聡 上杉 智英 呉 孟晋 福士 雄也 降幡 順子 井並 林太郎 大原 嘉豊 伊藤 嘉章 池田 素子
出版者
独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

河内地域は大阪府の南部に位置し、古代より継続的に仏教文化が花開き、由緒ある古寺にもめぐまれている。四天王寺など、聖徳太子にゆかりの寺院も多く、本調査ではそれら聖徳太子ゆかりの寺院の中から、教興寺をえらび本尊弥勒菩薩像を中心に調査をおこなった。また、この地域は、南が和歌山県と境を接することから、高野山金剛峰寺とも近く、弘法大師空海およびその弟子たちによって開かれた真言寺院も多い。その中から、河内長野市の金剛寺と観心寺という二つの大きな寺に焦点をあて、悉皆調査をおこなった。その結果、金剛寺では重要文化財『遊仙屈』と一連のものとみられる未知の作がみつかるなど、多くの成果を上げることができた。
著者
今津 節生 岩佐 光晴 丸山 士郎 浅見 龍介 楠井 隆志 神庭 伸幸 和田 浩 鳥越 俊行 金子 啓明 山崎 隆之 矢野 健一郎 成瀬 正和
出版者
独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は興福寺の許可を得てX線CT調査で得た国宝 阿修羅像をはじめとする十大弟子像4躯、八部衆像5躯の高精細三次元デーを美術史・工芸史・修復技術・文化財科学・博物館学の専門知識を集めて解析した。私達はX線CTによって得られた三次元画像を観察して議論を進めた。その結果、1270年あまり前に製作された脱活乾漆像の構造や技法、過去の修復履歴などを明らかにした。本研究の結果、阿修羅像の心木は虫食が無い良好な状態であることを確認した。また、鎌倉時代と明治時代の修理の痕跡も把握した。さらに三次元データから阿修羅像の塑土原型像を復元することに成功した。また、最終年度に本研究の成果をまとめた報告書を製作した。
著者
澤田 むつ代 高橋 裕次 丸山 士郎 浅見 龍介 西山 厚
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

東京国立博物館が所蔵する「正倉院頒布裂」を中心に、正倉院関係の「裂帖」、模写と模織、さらに正倉院関連資料について、研究成果報告書を制作した。これには各作品の名称、素材、技法、用途等の基本情報に加え、織物では文丈、〓間幅を、染物にあっては文様一単位の寸法も付して作品本体を立体的、かつ詳細に掲示した。各作品については、染織品の微妙な色合いを重視して、カラーで掲載した。これらの公開は今後の正倉院裂研究には欠かせぬものとなる。