著者
末広 直樹 畔柳 功芳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.380, pp.79-83, 1993-12-15

シャノンは,白色ガウス雑音の加わる帯域制限された通信路の通信路容量がC(S)=Wlog(1+S, N)であると提唱したが,本論文では,この通信容量を超えて情報を伝送する方法を提案する.この方法は,受信機内において,特定の通過させていた波形を保存し,その波形以上の雑音のスペクトラムをサンプル値の再配置によって拡散することにより,通過させたい波形を雑音から分離する,波形通過フィルタを用いるものである.この方法は,通信工学,計測工学など多くの分野に応用できる.
著者
高橋 正和 畔柳 功芳 末広 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.695, pp.155-160, 2001-03-15

完全相補系列パイロット支援型CDMAは、多重化データ信号から干渉を受けないパイロット信号伝送技術による、ほぼ理想的な伝送路推定を用いる方式である。しかしながら、その受信性能は伝送路の状態と雑音に影響されるパイロット応答行列の特異値に依存する。模造パイロット応答挿入によりパイロット応答行列の性質を改善できることが報告されている。本稿では、完全相補系列パイロット支援型CDMAに対し上記の原理を適用し、パイロット応答行列の特異値と誤り率特性の関係を明らかにする。さらに、フェージング環境下の伝送特性を検討することにより、周波数利用効率の向上が可能であることを示す。
著者
富田 光博 畔柳 功芳 大竹 孝平 小澤 智 末広 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.710, pp.55-60, 2004-03-08

送信機はガード系列により保護された包装拡散系列を用いてスペクトル拡散したシンボルを送信し、受信機はコア系列部分のシンボルをデコリレータ、またはMMSEを弔いて復調するCDMA方式において収容局数を減らすことなく性能の向上が図れる順次検出形受信機を提案する。この方式は相関分離方程式を解くことにより得られる全ユーザの軟出力の中で、最も尤度の高いユーザのみを判定し、その成分を受信シンボルから除く手法を用いる。この処理を順次繰り返すことにより全ユーザを検出する。計算機シミュレーションにより、順次検出方式の誤り率が従来方式に比べ著しく低減し得ることを明らかにしている。