著者
神戸 大朋 片山 高嶺 高橋 正和
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)は、過去40 年にわたり急激に増加した疾患として知られる。IBDの発症や憎悪化のメカニズムの一つとして、「亜鉛欠乏」が「腸型アルカリフォスファターゼ(IAP)の活性消失」を引き起こすことがあげられることを、細胞及び動物レベルで証明し、IBDの予防と治療に亜鉛の活用が実践的であることを示す。さらに、亜鉛の吸収効率を上昇させる食品因子を探索し、本因子が実際にIBDの予防や治療に有効に作用することを実証する。亜鉛を充足させる食の提案は、医薬や食品など幅広い分野の応用に新しい展開をもたらすものと期待される。
著者
高橋 正和
出版者
日経BP社
雑誌
日経Linux (ISSN:13450182)
巻号頁・発行日
vol.12, no.7, pp.79-88, 2010-07

Part1で"総合1位"となったのが「Ubuntu 10.04」だ。6番勝負で二冠を穫り、かつ唯一すべての項目で3位以内に入った。デスクトップ用途で人気だが、サーバー用途や組み込み機器用でも幅広く受け入れられている。その実力を、「高速起動」「ユーザビリティの向上」「アプリケーションの刷新」という3つの観点で明らかにする。
著者
高橋 正和
出版者
日経BP社
雑誌
日経Linux (ISSN:13450182)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.17-22, 2011-05

東京電力のエリアでは計画停電がこの4月末まで続くとされています。さらに、今夏にも電力不足が予想されており、しばらくはこうした状況を念頭にした準備が必要でしょう。 計画停電中、ノートPCであればバッテリーで数時間動くため、その間は使えます。
著者
中村 譲 山形 洋一 高岡 宏行 高橋 正和 OCHOA A. J. Onofre MOLINA Pedro A. 高橋 弘
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.51-58, 1981
被引用文献数
3

国際協力事業団のグアテマラ共和国におけるオンコセルカ症の研究と防除プロジェクトは1976年から5年計画として開始された。その昆虫学部門は, エスクイントラ県サンビセンテパカヤ郡のパイロット地区の北部を流れるラバデロス川流域において最初のブユ駆除をおこなった。対象種はSimulium ochraceumとし, テメフォス10%固型剤を水量0.5l/secあたり2g投入することを2週ごとに繰り返した。作業は1979年3月下旬より開始され, 同年5月末までの結果につき報告した。同川には支流が21本あり, 支流上流部で水量0.1l/sec以上の流れのすべての水源と, 途中で2倍以上に水量が増加する点とを殺虫剤投入点としたところ, 5月末現在で投入点は57カ所となった。投入薬量は合計242gであった。作業量は2人1組で乾季で1日半であった。殺虫剤投入前に19支流調査して11支流にS. ochraceum幼虫が存在したが, 2回目の殺虫剤投入後には21支流中4支流のみで同種幼虫が見いだされた。幼虫定期観察のための2カ所の定点においては, 10分間採集法でも人工基物(シリコンチューブ)法でも1∿5週後に幼虫はゼロになった。成虫は, 殺虫剤投入2∿4週間前に人囮3時間採集法で286∿403個体採集されたが, 徐々に減少し, 5月かには6個体になった。テメフォス固型剤は, ブユ幼虫に対する高い有効性とともに作製, 保存, 運搬, 投入などの点から野外での実際の散布計画でも有望と思われる。
著者
高橋 正和 津田 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.2869-2879, 2004-12-15
被引用文献数
6 1

医薬品の製造では,設備運用の自動化が進んでいる.これにより,設備の頭脳たる制御ソフトウェアは,製造する医薬品の品質に大きな影響を与える.そのため,医薬品製造の管轄機関は,医薬品製造会社に対して,制御ソフトウェアが要求仕様と適合しており,適切な品質の医薬品を製造できることの保証を義務付けている.これをコンピュータ・バリデーションと呼ぶ.実務的には,制御ソフトウェアの各種仕様書の整備と網羅的な検証の記録により健全性を立証する.しかし,その作業が医薬品製造会社の大きな負担となっており,効率化が叫ばれている.本論文では,以下を実施することで効率的なコンピュータ・バリデーションの実施を可能にする.(1) 制御ソフトウェアの開発に適用可能なソフトウェア部品を準備する.(2) 設計仕様書間の関係をデータベース化して設計情報の展開を追跡できるようにする.(3) ソフトウェア部品に対応するテスト仕様書を事前準備して効率的な検証を実施する.上記手法を適用した結果,コンピュータ・バリデーションに要する時間が約50[%] に削減された.Recently, automatic operations of pharmaceutical facility have become popular. Consequently, Control Software (below CSW) create a negative impact to the quality of pharmaceutical products. Regulating authority forced validation to the pharmaceutical companies that CSW was developed according to the requirements and could produce appropriate quality drugs. This is called Computer Validation (CV). CV validates the CSW's soundness based on the development of the documents related to the CSW and exhaustive tests of CSW. But those works, especially development of documents and test results, have become a large work load. This paper proposes below effective CV processing. (1) Develop design specification templates, and software components that are applied to CSW development. (2) Create Database that defines relationship between design specifications, and enable to trace design information deployment. (3) Test CSW efficiently according to pre-established test specifications corresponding to software components. As the result of applying above the method to actual CSW developments, CV time lessens by 50[%] in comparison with conventional CV method.
著者
中森 茂 高木 博史 高橋 正和 辻本 和久
出版者
福井県立大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

絹タンパク質、セリシンにはSer、Thrなどの親水性アミノ酸残基に富む38残基の特徴的なアミノ酸配列が含まれている。本研究ではこれまでにセリシンの加水分解物や、上記38残基が2回連続したペプチドが昆虫細胞Sf9の血清中での細胞死に対して抑制活性があることを示してきたが、本年度の研究で以下のような新しい発見があった。1)38残基ペプチドの細胞死抑制効果の活性中心が10残基のペプチドSP3にあることを示した。この配列はSGGSSTYGYSである。2)SP3のC末端-YGYSをWGWSに変えても活性に差はないが、-AGASに変えると活性がなくなった。この事実からTyr, Trpなどの芳香族アミノ酸が活性に重要な役割を果たしていることが示された。3)NおよびC末端のSを削除したペプチドでは活性が大幅に低下した。このことからSerも重要な役割を持つことが示された。4)昆虫細胞Sf9の16時間培養後のDNAの電気泳動の解析によって明瞭なヌクレオソーム単位毎の特異的な切断が観察され、この細胞の死がアポトーシスによること、セリシンの加水分解物の添加がアポトーシスを抑制することが示された。
著者
高橋 正和 畔柳 功芳 末広 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.695, pp.155-160, 2001-03-15

完全相補系列パイロット支援型CDMAは、多重化データ信号から干渉を受けないパイロット信号伝送技術による、ほぼ理想的な伝送路推定を用いる方式である。しかしながら、その受信性能は伝送路の状態と雑音に影響されるパイロット応答行列の特異値に依存する。模造パイロット応答挿入によりパイロット応答行列の性質を改善できることが報告されている。本稿では、完全相補系列パイロット支援型CDMAに対し上記の原理を適用し、パイロット応答行列の特異値と誤り率特性の関係を明らかにする。さらに、フェージング環境下の伝送特性を検討することにより、周波数利用効率の向上が可能であることを示す。