著者
本郷 均
出版者
東京電機大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

フランスの現象学者メルロ=ポンティの遺稿草稿(『眼と精神』の下書きやメモ類、およびゲシタルト派の芸術心理学者アルンハイムの読書メモ、『見えるものと見えないもの』関連の未刊草稿など)の調査を行った。また、晩年のメルロ=ポンティの他の芸術に関する考察に対して取っていたスタンスを、メルロ=ポンティ自身の前期の「セザンヌの懐疑」における考え方と比較・考察し、かつミシェル・アンリという哲学者の芸術論とを比較することなどを通して、メルロ=ポンティの後期存在論構想に対して、「芸術」が果たしている役割が根本的であることが確認された。
著者
本郷 均
出版者
日本ミシェル・アンリ哲学会
雑誌
ミシェル・アンリ研究 (ISSN:21857873)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.47-65, 2012

Cet article traite de la théorie de Kandinsky qui est sujet de <i>Voir l'invisible</i> avec celle de Schönberg. Entre ces deux théories il y a beaucoup de points coïncidant malgré la différence de la genre. Mais l'auteur M. Henry n'a mentionné pas le compositeur ou la musique même quoique ces deux créateurs étaient camarade intime. À notre avis il y a une raison fondamentale pour ce silence dans la pensée d'immanence ou plutôt dans la nécessité de faire un écart pour parler de la vie. Comme la ligne d'addition l'idée d'institution merleau-pontienne peut éclaircir cette relation complexe d'entre écart et immédiateté.
著者
松葉 祥一 河野 哲也 廣瀬 浩司 村上 靖彦 本郷 均 加國 尚志
出版者
神戸市看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、2008年に生誕100年を迎えるモーリス・メルロ=ポンティの哲学とくにその身体論に焦点をあて、これまでの研究を総括するとともに、新たな展開の可能性を探究することにある。彼の身体論は、哲学にとどまらず、社会学、精神医学、心理学、美学、教育学、看護学などの分野に刺激を与えてきた。近年さらに認知科学や脳科学、ロボット工学などの分野にも影響を与えている。そこで本研究では、2008年11月25・26日立教大学における国際シンポジウムを始め講演会や研究会、書籍などを通じて、こうした彼の身体論研究の深まりと広がりを総括し、新たな発展のための基盤を築いた