著者
杉本 淳子 内田 洋子
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.22-35, 2020-04-30 (Released:2020-04-30)
参考文献数
49

本稿は英語教員を志望する大学生に必要とされる音声学授業(教職音声学)の試案を示すことを目的としている。発音モデルには一般米語を用い,聞き取りモデルとして多様なアクセントに触れる機会を設けることとする。授業には,「宣言的知識(音声学的知識)」「手続き的知識(音声指導に関する知識)」「発音および聞き取り力の訓練」の三つの要素を含める。また,英語発音のすべての項目を網羅的に扱うのではなく,明瞭度の高い発音につながる音声項目を選定し,優先的に指導すべきである。この授業を通じて,教員志望者は音声指導に必要な知識や手法と,生徒の手本となる明瞭度の高い発音を身につけることを目標とする。
著者
猪飼 哲夫 米本 恭三 宮野 佐年 小林 一成 福田 千晶 杉本 淳 安保 雅博
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.7, pp.569-575, 1992-07-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
32
被引用文献数
10 9

脳卒中片麻痺患者にともなう肩関節亜脱臼の座位におけるX線学的評価を行い,経時的変化について検討した.骨頭下降率とAHI(肩峰骨頭間距離)比の間には有意の相関を認めた.胸椎部の側弯は亜脱臼群の約4割に認められ大多数は麻痺側凸を呈していたが,肩甲骨の下方回旋はわずか1例のみであった.肩関節痛とROM制限は亜脱臼群に多く,6ヵ月以上経過した症例に特に多く観察された.初診時にBrunnstrom stageがIII以上の症例に,また片麻痺の回復によりstageが上がってくる症例に亜脱臼が改善する傾向が認められた.亜脱臼が改善する症例が存在することは,早期の亜脱臼に対して,ポジショニングや筋促通の必要性が示唆された.
著者
瀬田 拓 稲田 晴生 安保 雅博 杉本 淳 宮野 佐年
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.307-312, 2004-05-18
被引用文献数
1 1

健常成人109人の嚥下造影(40%バリウム5ml嚥下を1対象者につき3回,合計327回)を施行した.正面像を検討し上部食道の造形パターン分類を試みた.造影パターンは梨状窩通過直下での左右差より左(右)梨状窩のみ通過,左(右)梨状窩優位通過,両側梨状窩通過に大分類した.さらに上部食道内で左右に分かれて流れる造影剤の合流の有無から細分化し,合計13種類の造影パターンを定義した.両側梨状窩通過のパターンに分類された対象者が60%で,40%は左右差のあるパターンに分類された.左右差がある場合には,左優位の造形パターンに分類されることが多かった.左右差の生じる理由は,下咽頭への流入量差による感覚入力の左右差が,下咽頭収縮圧や食道入口部開口状態の左右差に影響を与えている可能性や,正中線よりやや左よりを走行する上部食道の解剖学的位置などが考えられたが,さらなる解剖学的・機能的な理由を踏まえた検討が必要である.