著者
武田 朋恵 中島 そのみ 松下 慎司 平山 容子 渡邊 まゆみ
出版者
公益社団法人 北海道作業療法士会
雑誌
作業療法の実践と科学 (ISSN:24345806)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.34-39, 2020 (Released:2020-05-29)
参考文献数
5

発達性協調運動障害がかかえる手先の不器用さの一つに箸がうまく使えないことがあげられているが,介入報告例は少ない.今回,箸を握り持ちしている発達性協調運動障害児に対して,箸の材質を変えて指の動きを観察したところ,市販の木箸と比較し,木製の使い捨て割り箸を使用時に手指の屈曲と押し付けが弱く,指の動きを引き出しやすい様子が確認できた.そこで,割り箸で把持物体を挟んで容器に移す操作練習と手指巧緻動作の基盤となる身体中枢部の安定性を高める介入を実施した.介入3か月後に母指が箸の開閉に関わるようになり,介入6か月後には木箸でも同様の操作が可能となり,食事時の握り持ちの状態は改善した.
著者
松下 慎哉
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.7-11, 1974-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
21
被引用文献数
1
著者
北風 宏明 松下 慎 岡田 紘一 湊 のり子 森 直樹 吉岡 俊昭
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.108, no.4, pp.204-209, 2017-10-20 (Released:2018-10-18)
参考文献数
15

66歳男性.約3カ月前から頻尿と下腹部違和感を自覚したため2015年7月に当科を受診した.膀胱鏡で左側壁~前壁に隆起性病変を認めたため経尿道的切除を施行した.病理結果は印環細胞癌であり精査の結果膀胱原発印環細胞癌,cT3N0M0と診断し膀胱全摘術の方針とした.しかし骨盤壁との癒着が強く膀胱全摘は断念,両側尿管皮膚瘻を造設した.右骨盤壁の生検で癌の浸潤を認めたためpT4N0M0と診断した.術後,2015年8月からTS-1+シスプラチン(CDDP)による化学療法を12コース,16カ月間施行した.投与開始後,腫瘍マーカーは8カ月間低下傾向にあったが,8カ月以降は経時的な上昇を認めた.CT・MRIでは膀胱内腫瘍の増大や遠隔転移・リンパ節転移を疑う所見を認めなかったため,画像上は16カ月間SDであった.化学療法施行中に大きな副作用は認めず,2017年1月現時点では明らかな再発なく経過している.