- 著者
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藤井 裕康
坂本 暁良
出羽 来以
三田 隆之
三宅 優紀
- 出版者
- 公益社団法人 北海道作業療法士会
- 雑誌
- 作業療法の実践と科学 (ISSN:24345806)
- 巻号頁・発行日
- vol.5, no.4, pp.86-97, 2023-11-30 (Released:2023-11-30)
- 参考文献数
- 39
スプリントは手外科,中枢性疾患や内科疾患など幅広く使用されるが,各施設の技術差や,採算性が合わない等の問題点が指摘されている.本調査目的はスプリント療法導入の現状と,導入に対する問題点を示すことである.調査方法は岡山・広島県医療機関253施設に,無記名の自己記入式質問紙による郵送調査法にて実施した.有効回答数117施設中,80施設が未導入であり,導入への問題点は人的資源や,採算性等の経済的評価,教育機会の少なさ,医師の影響や義肢装具士の介入,皮膚障害の医療安全の問題が示唆された.導入率向上へ技術指導等の研修会開催や費用を抑える方法,皮膚障害を予防するチェック体制の構築が必要と考えた.