著者
園山 繁樹 濱口 佳和 下山 真衣 松下 浩之 江口 めぐみ 酒井 貴庸 関口 雄一
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01 (Released:2016-04-21)

本研究は選択性緘黙について以下のことを目的としている。第1に、選択性緘黙の多様性を明らかにする。第2に、学校における選択性緘黙児童生徒の在籍率、支援の在り方、年齢による状態像の変化を明らかにする。第3に、選択性緘黙の多様性のアセスメント法の開発と個に応じた支援方法を検討する。平成28年度は以下の研究活動を行った。1.幼・小・中学校への質問紙調査:学校における選択性緘黙児童生徒の在籍率と支援の在り方を明らかにするために、14の自治体の公立幼稚園・小学校・中学校全校269カ所を対象に質問紙調査を行った。調査結果は、平成29年度に学会でポスター発表する予定である。また予備的検討として選択性緘黙の有病率に関する先行研究の検討を行い、平成29年3月開催の障害科学学会第12回大会でポスター発表した。選択性緘黙経験者に対する質問紙調査については質問紙の作成を終えたが、実施方法の細部について研究協力を得た当事者団体と検討中である。2.事例研究:大学教育相談室において2名の事例研究を行った。うち1名の相談経過について、平成29年9月開催の日本特殊教育学会第54回大会でポスター発表予定である。フォローアップを行った1名の相談経過を論文にまとめ、「障害科学研究」第41巻第1号に掲載された。3.キックオフシンポジウム:平成28年9月開催の日本特殊教育学会第53回大会において、自主シンポジウム「選択性緘黙のある子どもへの支援―支援事例の検討から支援の多様性を考える-」を開催し、研究分担者を中心に研究発表した。4.先進的実践・研究の実地調査:平成29年3月にMcMaster大学(カナダ)を訪問し、大学附属小児病院を中心に実施されている実践と研究について情報収集した。また本研究課題で取り組んでいる研究内容に関する情報交換を行い、特に年長児に対する新しい支援方法についての貴重な情報を得た。
著者
松下 浩之 園山 繁樹
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.495-508, 2010-03-31

In the present case study, ball-throwing skills were taught to a boy with Asperger's disorder, and secondary benefits for him from that experience were examined. The teaching program was based on applied behavior analysis. After a task analysis that divided overhand ball-throwing behavior into 10 behavior units, training utilized visual stimulus prompts and a chaining procedure, in a changing criterion design. The results showed that, although it took some time to achieve, all the behavior items were learned, so that the boy acquired skills necessary for ball throwing. The present study confirms the effectiveness of prompts using picture cards and behavioral coaching. It was difficult to maintain the boy's motivation for the prolonged training, although verbal interaction may be effective to increase motivation. Secondary effects observed included increased social interaction and a more proactive attitude towards exercise, behaviors that were not goals of the teaching program. Such effects may indicate potential benefits of the acquisition of sports skills as one component of leisure activities of children with developmental disorders.