- 著者
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長崎 栄三
国宗 進
太田 伸也
五十嵐 一博
滝井 章
近藤 裕
熊倉 啓之
長尾 篤志
吉川 成夫
久保 良宏
上田 雅也
牛場 正則
日下 勝豊
塩野 友美
島崎 晃
島田 功
榛葉 伸吾
西村 圭一
早川 健
藤森 章弘
牧野 宏
松元 新一郎
望月 美樹
森 照明
藤村 和男
半田 進
家田 晴行
松田 泉
浅沼 健一
小俣 弘子
清水 壽典
村越 新
安部 浩一
飯嶌 一博
久永 靖史
山根 浩孝
山口 啓
- 出版者
- 公益社団法人日本数学教育学会
- 雑誌
- 日本数学教育学会誌 (ISSN:0021471X)
- 巻号頁・発行日
- vol.90, no.4, pp.11-21, 2008-04-01
- 被引用文献数
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算数・数学教育における新たな目標として「算数・数学の力」を考えた.算数・数学の力とは,算数・数学のあらゆる活動に関わるはたらきで,大きく「算数・数学を生み出す力」,「算数・数学を使う力」,「算数・数学で表す力」,「算数・数学で考え合う力」の4つの力で構成される.初めに,我が国の算数・数学科の教育課程の史的分析,算数・数学のカリキュラムの国際比較,算数・数学教科書の研究,数学的な考え方・問題解法の史的分析,社会の算数・数学教育に関する意識の分析を行った.その上で,算数・数学教育の目的・目標に算数・数学の力を位置付けた.そこでは,算数・数学教育の目標を概念理解と能力習得とで均衡を図った.そして,算数・数学の力を,算数・数学的内容との一体化,算数的活動・数学的活動の重視などの原則の下で構造化し,その質の高まりを具体化するための算数・数学の力の水準の重要性を指摘した.