著者
小早川 健
出版者
神戸市立工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09101160)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.95-100, 1995-02-28

In the first year of Kooh, 1389,Ashikaga Yoshimitsu, third shogun of the Muromachi goverment, set out on a trip to Shikoku and the Chugoku disstrict, Western Honshu, paying a special visit to the Itsukushima Shrine. Imagawa Ryoshun, Chief Commissioner of Kyushu, attending the shogun on the trip, wrote Rokuon'in-dono Itsuhushima-mode-ki, as an account of their trip. This work seeks to show its high literary flavour, comparing all the details of this work with those of Rokuon'in Saigoku-geko-hi, another account of the same trip written by Mototsuna who accompanied the shogun as well.
著者
小早川 健
出版者
神戸市立工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09101160)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.97-102, 1996-02-29

'Michiyukiburi' was written by Imagawa Ryoshun, as an account of his trip from Kyoto to Shimonoseki through Sanyodo by a land route in the 4th year of Oan, 1371. 'Kyushu-michi-no-ki' was written by Hosakawa Yusai when he went to Kyusyu from Tango and then returned to Osaka through Setonaikai for the conquest of Shimazu in the 15th year of Tensho, 1587. This work seeks to show how 'Hachimangudokun' that included the story of the conquest of Sankan (ancient three Korean countries) by the Empress Jingu influenced both of the works mentioned above.
著者
安藤 彰男 今井 亨 小林 彰夫 本間 真一 後藤 淳 清山 信正 三島 剛 小早川 健 佐藤 庄衛 尾上 和穂 世木 寛之 今井 篤 松井 淳 中村 章 田中 英輝 都木 徹 宮坂 栄一 磯野 春雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.877-887, 2001-06-01
被引用文献数
57

テレビニュース番組に対する字幕放送を実現するためには, リアルタイムで字幕原稿を作成する必要がある.欧米では特殊なキーボード入力により, ニュースの字幕原稿が作成されているが, 日本語の場合には, 仮名漢字変換などに時間がかかるため, アナウンサーの声に追従して字幕原稿を入力することは難しい.そこで, 音声認識を利用した, 放送ニュース番組用の字幕制作システムを開発した.このシステムは, アナウンサーの音声をリアルタイムで認識し, 認識結果中の認識誤りを即座に人手で修正して, 字幕原稿を作成するシステムである.NHKでは, 本システムを利用して, 平成12年3月27日から, ニュース番組「ニュース7」の字幕放送を開始した.
著者
松井 淳 本間 真一 小早川 健 尾上 和穂 佐藤 庄衛 今井 亨 安藤 彰男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.427-435, 2004-02-01
参考文献数
11
被引用文献数
22

スポーツ中継番組の字幕放送を,音声認識によって拡充するため,放送音声を積極的に言い換えるリスピーク方式を提案する.ソルトレークシティオリンピック中継のスキージャンプ団体の放送音声と,本方式により言い換えを行った字幕用音声をそれぞれ音声認識した結果,単語正解精度が45.6%から96.8%に改善した.また,リスピークにおいて積極的に言い換える効果を調べるため,実際の字幕放送と同様の条件下で採取した発話内容について言い換えのパターンを五つに分類し,それぞれのパープレキシティ削減率を比較した結果,語の補完による言い換えが7.3%と最も効果が高かった.字幕放送の実質的な性能を左右する文正解率については,言い換えがおうむ返しによるリスピークに比べて,スピードスケートで8.8%,スキージャンプで6.6%向上した.NHKでは,本方式を利用することにより,口語的な発話スタイルを多く含んだソルトレークシティオリンピック中継(2002年3月),及び,第52目NHK紅白歌合戦(2001年12月)の字幕放送を実現させた.
著者
早川 健 小林 裕直
出版者
山梨大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践学研究 : 山梨大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = Journal of Applied Educational Research (ISSN:18816169)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.289-304, 2022-03

評価は指導を修正し改善するためのものであるととらえ,指導計画を修正・改善するための具体的な方法を明らかにすることが本研究の目的である。先行研究をもとに,指導から評価へそして評価から再指導へと進める授業改善へ向けた教師の活動として,「①停滞箇所を特定する」「②その原因を探る」「③再指導の方針を探る」「④再指導を実践する」ことに着目した。そして,子どもの実態を教師が解釈・判断する活動が指導計画を修正する際に重要であることが明らかとなった。これらをもとに算数科の実践授業を実施した。2位数×1位数の筆算形式を導く算数授業で,被乗数を分けて考えるアイデアが生まれるがその分け方を巡って想定外の方向へ授業が進み軌道修正をすることとなる。このときの修正指導の分析をとおして,指導の結果としての評価に基づいた再指導の具体的な方法を明らかにし,授業改善への示唆を得た。
著者
渡辺 知樹 横山 義之 早川 健
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2019年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.830-831, 2019-03-01 (Released:2019-09-04)

近年,生体に近い柔らかさを持つソフトロボットに注目が集まっている.しかし,マイクロスケールにおける生物を模倣したソフトロボットはほとんど研究されていない.本研究は,生物がもつソフト-リジッド複合構造に着目し,蠕動運動を模倣したマイクロゲルロボットの作製を目的とする.本稿では,犠牲層プロセスを用いることにより,独立したマイクロゲルロボットの作製に成功したのでそれを報告する.
著者
早川 健太郎
巻号頁・発行日
pp.1-110, 2015-03-25 (Released:2016-08-03)

近年、RNAはDNAに刻まれた遺伝情報をタンパク質に翻訳するための中間体としてだけでなく、転写や翻訳、物質輸送など様々な細胞機能の調節に重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。一方、従来のRNA研究は主としてRNAをcDNAへと逆転写し、PCR法で増幅して塩基配列分析装置やDNAマイクロアレイ法で分析する間接的な方法を基礎にしているため、本来RNAの機能調節に重要な転写後修飾の解析ができないという問題点があった。生物化学研究室で進められているRNAのLC-MS法では、RNAを直接分析することができるため、RNAタンパク質複合体などを構成するRNA成分を同定すると同時に、転写後修飾を含めた詳細な化学構造を解析できる利点がある。この方法を利用して機能性RNAの代表ともいえるtransferRNA (tRNA)の修飾について研究を始めることとした。まずtRNAとはタンパク質を合成する際にコドンに対応するアミノ酸を運搬する分子である。対応するコドンに応じて、一種類の生物に重複した数百種類の遺伝子にコードされた数十種類のtRNAが存在し、例えば出芽酵母にはゲノム上にコードされている細胞質tRNA遺伝子が275種類知られている。tRNAの塩基配列は近年のゲノム研究によって明らかになったが、それぞれの遺伝子には発現しない偽遺伝子があったり、転写後に多様な修飾反応を受けたりするため、細胞内に実在するtRNA分子の塩基修飾の全貌は明らかにされていない。実際に酵母やマウスといったモデル生物であっても塩基修飾が解明されていないtRNA分子が多数存在し、全てのtRNAの塩基修飾が解明されている生物種は未だ存在しない。しかし既に機能がわかっているものだけでも修飾塩基はコドン-アンチコドン対合やフレームシフト、ARS(aminoacyl tRNA synthetase)の正確な認識など、生体内において重要な役割を果たしているものが多くみられる。本研究ではこのように重要だと分かっているが未だに解明されていないtRNA塩基修飾の全貌を明らかにするため、出芽全酵母tRNAの修飾塩基を解明することを最終目的と考え、まず全てのコドンに対応できるtRNAの最少単位をtRNAミニマムセットとしてその全修飾塩基解析に着手した。ミニマムセットで修飾塩基の解析がされていない13種類のtRNAを候補として以下の実験を行った。本研究ではまず東京大学の鈴木らのRNA-DNA聞の水素結合による塩基対形成能を利用したtRNAの分離方法を利用して粗精製tRNAを精製した。この粗精製tRNAを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)でさらに純度の高い単一のtRNAにまで分離することでtRNAの修飾塩基解析の試料とした。この際tT(UGU), tT(CGU), tR(CCG), tR(CCU)の4種類については修飾塩基の違いによるピークの分離が起こることが解析を進めた結果わかった。しかし、この4種類についてはピークの分離が不十分なため修飾塩基の異なるピークを同ーのものとして分取し、分析時にその割合を求めることで、修飾塩基の解析を行った。実験としてはRNaseTl, RNaseAによるtRNAの断片化後LCMS分析を行い、同定した断片をそれぞれのtRNAのゲノム配列にマッピングすることで、修飾の解析を行った。その後、決定した修飾が正しいものかを判断するためにtRNA分子をそのままLCMSで分析し、決定した修飾を含むtRNAの理論値と測定値が一致することを確認した。しかしRNaseTl, RNaseAによるtRNAの断片化だけでは配列をマッピングした際に解析が行えない箇所が生じることがあった。そこで以下に示す別の断片化法(部分消化法)を開発した。部分消化法とは酵素の性質を利用して中間体や未切断箇所を意図的に作ることで断片化の配列を長くする方法である。本来RNaseTlはG塩基の3'側のリン酸時エステル結合を加水分解する酵素だが、反応時の酵素量を減らすことでG塩基の切断をランダムに未切断にすることができる。これにより2, 3塩基だったものをさらに長い配列にすることで解析の行えなかった箇所をカバーすることが可能となった。また質量値の変化しない擬ウリジンについては上記の方法では解析ができないため、擬ウリジン特異的に反応するシアノエチル化反応を行って質量値を変化させることでこの修飾の解析を行った。しかし、この方法ではGUGという塩基配列がいくつか存在するtRNAではどのUGに擬ウリジンが存在しているのかを解析することができなかった。これについては前処理をRNaseTlではなくRNaseAを使うといったことで解決できると考えられる。これについては条件の検討をしていく必要がある。上記の方法で13種類のtRNAについて修飾塩基の解析を行った結果、tA(UGC)は全76塩基のうち9塩基がメチル化やジヒドロウリジンなどの修飾塩基であり、アンチコドンのwobble nucleotideはncm5Uと決定することができた。他のtRNAも同様にして、tG(CCC)は全75塩基中9塩基が修飾されており,wobble nucleotideはCであった。tM(CAU)は全76塩基中9塩基が修飾されており,wobble nucleotideはCで、あった。tS(GCU)は全85塩基中13塩基が修飾されており,wobble nucleotideはGであった。tE(CUC)は全75塩基中4塩基が修飾されており,wobble nucleotideはCであった。tQ(UUG)は全75塩基中8塩基が修飾されており,wobble nucleotideはmcm5s2Uであった。tQ(CUG)は全75塩基中6塩基が修飾されており,wobble nucleotideはCであった。tT(UGU)は全75塩基中13塩基が修飾されており,wobble nucleotideはncm5Uであった。tT(CGU)は全75塩基中12塩基が修飾されており,wobble nucleotideはCであった。tR(CCG)は全75塩基中8塩基が修飾されており,wobble nucleotideはCであった。tR(CCU)は全75塩基中9塩基が修飾されており,wobble nucleotideはCであった。tl(UAU)は全76塩基中11塩基が修飾されており,wobble nucleotideはUであった。本研究ではミニマムセットの全修飾塩基の解析を行い、修飾部位や修飾の起こっている割合を明らかにした。これは、網羅的に修飾塩基の解析を行ったことで、新たに得られた知見であるといえる。LC-MS分析という高感度の分析技術を用いることでこの修飾の割合を明らかにすることが可能となった。今後、この解析結果によって新たなtRNA修飾酵素の発見やARSのtRNA認識に関する探究が深められることが期待される。
著者
三浦 菊佳 山田 一郎 小早川 健 松井 淳 後藤 淳 住吉 英樹 柴田 正啓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.408, pp.53-58, 2009-01-19

大量に蓄積されている放送番組から目的の映像を検索する際、細かいシーン単位で取り出せればより有効に映像を二次活用することができる。本稿では、レギュラー番組におけるクローズドキャプションから、あるコーナーを特徴づけたり、場面転換を表したりする繰り返し出現する表現(反復句)を教師なしで自動獲得することで、番組を分割する手がかり語を捉える。生物の進化をモデルに、番組中に毎回偏って繰り返し出現する語に着目し、Fisherの正確確率検定を利用したセグメントアラインメント、スクリーニングを行い反復句を抽出する手法を提案する。情報番組を対象とした実験を行った結果を評価し、提案手法の有効性を確認した。
著者
長崎 栄三 国宗 進 太田 伸也 五十嵐 一博 滝井 章 近藤 裕 熊倉 啓之 長尾 篤志 吉川 成夫 久保 良宏 上田 雅也 牛場 正則 日下 勝豊 塩野 友美 島崎 晃 島田 功 榛葉 伸吾 西村 圭一 早川 健 藤森 章弘 牧野 宏 松元 新一郎 望月 美樹 森 照明 藤村 和男 半田 進 家田 晴行 松田 泉 浅沼 健一 小俣 弘子 清水 壽典 村越 新 安部 浩一 飯嶌 一博 久永 靖史 山根 浩孝 山口 啓
出版者
公益社団法人日本数学教育学会
雑誌
日本数学教育学会誌 (ISSN:0021471X)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.11-21, 2008-04-01
被引用文献数
5

算数・数学教育における新たな目標として「算数・数学の力」を考えた.算数・数学の力とは,算数・数学のあらゆる活動に関わるはたらきで,大きく「算数・数学を生み出す力」,「算数・数学を使う力」,「算数・数学で表す力」,「算数・数学で考え合う力」の4つの力で構成される.初めに,我が国の算数・数学科の教育課程の史的分析,算数・数学のカリキュラムの国際比較,算数・数学教科書の研究,数学的な考え方・問題解法の史的分析,社会の算数・数学教育に関する意識の分析を行った.その上で,算数・数学教育の目的・目標に算数・数学の力を位置付けた.そこでは,算数・数学教育の目標を概念理解と能力習得とで均衡を図った.そして,算数・数学の力を,算数・数学的内容との一体化,算数的活動・数学的活動の重視などの原則の下で構造化し,その質の高まりを具体化するための算数・数学の力の水準の重要性を指摘した.
著者
木下 奈々恵 小早川 健 松井 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SPT, セキュリティ心理学とトラスト
巻号頁・発行日
vol.2015, no.5, pp.1-6, 2015-05-07

テレビ番組の評判分析では,ツイッターに寄せられる番組に対するツイートを生かす事が近年制作の現場で求められており,とりわけ 「何が」 評価されたのかを正確に抽出し番組の評判分析に用いる事が信頼性の高い分析に不可欠となっている.毎日膨大な量の番組に対するツイートを人手で仕分けるのには限界があり現実的ではない.そのため,意見対象を多く抽出するための普遍性を持った抽出手法が求められている.そこで,本研究では番組に対する意見が述べられているツイートからの意見対象抽出をタスクとする.ここでの意見対象とは番組内容に関連した名詞のこととし,それらを多く抽出する目的で,過去時制を伴う評価語に着目した意見対象抽出手法を提案する.番組内容に関連した名詞の抽出数について,1) 評価語の時制を考慮せず,評価語を含む全てのツイートに着目した手法 2) 現在・未来時制を伴う評価語を含むツイートのみに着目した手法の 2 つの異なる手法との比較実験を行い,提案手法の有効性を明らかにする.
著者
本間 真一 松井 淳 佐藤 庄衛 小早川 健 尾上 和穂 今井 亨 安藤 彰男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.160, pp.49-54, 2002-06-21
被引用文献数
11

NHKは,音声認識技術を利用したニュース番組の生字幕放送をすでに実現しているが,スポーツなどの生放送番組については,背景雑音や発話スタイル等の問題があるため,直接その番組音声に対してリアルタイムで音声認識を行うことは困難である.そこで我々は,「リスピーカー(re-speaker)」と呼ばれる話者を起用し,この話者が番組音声を聞きながらその内容を言い直し,その声を音声認識することにより生放送番組の字幕放送を実現した.本稿では,ソルトレークシティーオリンピックの生中継において実際に使用された生字幕放送ための音声認識システムと,新たに構築した言語モデルおよび音響モデルの概要を説明する.また,音声認識率やテストセットパープレキシティーなどをもとに,リスピーカーによる言い直しの効果について報告する.