著者
福原 克治 松木 容彦 南原 利夫
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.208-212_1, 1985-04-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
18
被引用文献数
3 4 3

HPLCによる食品中のテオブロミン, テオフィリン及びカフェインの同時分析法を確立した. これらの精製を行うため, 茶及びインスタントコーヒーについては蒸留水で抽出した後, さらにクロロホルムに転溶した. また, ココア及びチョコレートについては蒸留水と四塩化炭素を用いることにより, 簡便に油脂の除去と同時に抽出を行うことができた. HPLCの測定条件は, カラムにFLC-ODSを, 移動相に水-アセトニトリル (150:10) を用いた. 本法によるこれらの食品からの回収率は88~92%であった.
著者
渡邉 敬浩 笠間 菊子 和久井 千世子 渋谷 雅明 松木 容彦 穐山 浩 米谷 民雄
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.281-288, 2003-12-25
被引用文献数
10 12

遺伝子組換え(GM)食品定性検査方法を用いて得られる測定結果の信頼性確保には,精度管理が不可欠である.そこで当該検査方法を対象とした外部精度管理方法を検討することを目的とし試験を実施した.共通未知試料を同一時期に分析するよう14検査機関に依頼し,回収した報告を基に詳細な解析を行った.その結果,検査環境の保全が不十分であることが原因と考えられる擬陽性判定が認められた.また,NewLeaf PlusおよびNewLeaf Yを対象とした検査方法においては,増幅効率の差異や検出にかかわる諸条件が要因となり,擬陰性判定が下される可能性があることが示唆された.全体としてはおおむね解析結果が予想された結果に一致したこと,また対象検査法において結果に影響を与える要因について示唆することができたことから,本研究で用いられた試験方法が外部精度管理方法として適当であると考えられた.