著者
小林 睦子 内藤 和美 高橋 ゆかり
出版者
群馬パース大学
雑誌
群馬パース学園短期大学紀要 (ISSN:13477269)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.53-73, 2003-03-31

To investigate the change of social recognition to the child abuse problem we examined newspaper articles on child abuse written as incidents in our previous report. In this paper, we focused on commentaries which more clearly showed the opinion of writers. Headlines in the Asahi Shimbun from April 1994 to March 2002 were analyzed. The number of commentaries on child abuse were increased after the enforcement of the law of child abuse. The articles on child abuse gradually changed from family cases to social problems. Various gender bias was seen in articles on child abuse.
著者
田中 香織 杉木 知武 林 睦子
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 第28回九州理学療法士・作業療法士合同学会 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
pp.82, 2006 (Released:2007-05-01)

【はじめに】今回、大腿骨頚部骨折後に人工骨頭置換術(以下BHA)を施行した患者を担当した。本症例は、生活意欲は高いが認知面低下の為、転倒・脱臼のリスクを伴い、生活への適応が困難と思われた。今回、生活機能向上を目指し、状況を変えてのADL訓練と環境面を中心に作業療法(以下OT)アプローチを行い、ADL向上が見られたので考察をふまえ報告する。【症例紹介】年齢:84歳 性別:男性 診断名:左大腿骨頚部骨折 現病歴:H17年12月24日に自宅にて転倒し27日にBHA施行。合併症:関節リウマチ(classIII)左片麻痺(Brs-stage:上肢IV・手指V・下肢IVからV)【OT評価】*術後生活状況として1.心身機能:術後左下肢ROM制限・筋機能低下あり、疼痛(左股関節動作時痛・安静時痛+・夜間時痛±)、HDS‐R(17/30点:短期長期記銘力低下あり)。2.活動:Barthel Index(以下BI。20/100点)、食事以外要介助。基本動作全介助。脱臼肢位(股関節屈曲内転内旋位)をとる。3.環境因子:本人・妻・長男夫婦の4人暮らし。週2回デイサービス利用。*術前生活状況としてBI(70点)。整容・入浴・更衣・排尿排便自制は部分介助、T字杖歩行にて転倒あり。基本動作は手すりにて自立。趣味は庭の手入れ。【OTアプローチ】1.活動性向上を目的とした訓練 2.状況を変化させての繰り返しのADL訓練:脱臼肢位の意識付け(口頭指示・視覚刺激)、身体機能向上に合わせてのADL訓練、自助具の工夫。 3.生活への定着:病棟でのADL訓練。環境調整。4.環境面の支援:家族指導、パンフレット作成。【転院時評価:H18年1月27日】BI(65点)時折、足を組む、脱臼肢位での靴着脱・更衣動作などが見られること、要時間の為見守りから軽介助。段差昇降は杖と手すりにて見守りから軽介助。移動はピックアップ型歩行器またはT字杖見守り。【考察】今回、認知症を呈し生活意欲は高いが新たな生活動作への適応困難な症例に対して、ADL向上が見られた。主な要因として、生活者としての意識の高さ・身体機能向上に伴う自助具の操作性向上・繰り返しのADL訓練により学習効果が得られたことと、生活場面での練習・周囲からの意識付けによる生活への定着への関与が考えられる。今後は、施設入所を経て自宅復帰する予定である。生活環境に近い状況・実生活での繰り返しのADL指導・環境面の支援(家族支援、物理的環境の調整)の必要性が示唆される。
著者
阿部 優子 石川 雅子 会田 久仁子 小林 睦子 菊池 節子 半澤 明子 角野 猛 石村 由美子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.17, pp.153, 2005

<BR>目的 福島県は地理的環境などから山間部の会津地方、平野部の中通り地方、海岸部の浜通り地方の3地域に区分される。これらの地域は気候風土が異なり、それぞれの食生活にも強い地域性が存在することが知られている。しかし、近年の高速交通網の発達、人的交流などによって、その地域性も解消しつつあることも考えられる。本調査は、近年の福島県内の食生活、食文化の地域性を魚介類の種類とその調理方法において、調査・考察することを目的として実施し、先に会津地方の魚介類調査結果について報告した。今回、いわき市での食生活の特徴、魚介類の調理・加工の特徴、更に、本地方独特の魚介類の料理・加工方法などの調査結果を報告する。<BR>方法 平成15年2_から_3月にアンケート調査及び聞き取り調査を併行して行なった。調査は福島県いわき市内に10年以上居住している18世帯で、調査対象者は各世帯の主たる調理担当者に対して行った。<BR>結果 いわき市は太平洋に面した地域で、小名浜漁港をはじめとして、多くの漁港が存在し、日々多種類の魚が水揚げされている。従って、日常食としては、多種の魚介類が刺身、煮魚、焼き魚などで食されていた。また、大量に水揚げされた魚介類は塩漬け、干物、みりん干しなどに加工して販売されており、各家庭において保存食として日常的に用いられていた。行事食としては正月・祭事時に「鮟鱇鍋」、「鯛の塩焼き」「喜知次の煮付け」などが食されていた。また、土用の丑の日に「鰻の蒲焼き」が食されていた。本地方独特の料理・加工法として、「秋刀魚のぽうぽう焼き」、「秋刀魚鍋」、「秋刀魚のみりん干し」、「秋刀魚のなめろう」、「鮟鱇鍋(鮟鱇のどぶ汁)」、「鮟鱇の供酢」、「どんこ汁」、「メヒカリの天ぷら」などが食されていることがわかった。なお、本地域では一世帯あたり年間平均42種類の魚介類を食し、平均78種類の魚介類調理法が存在した。