著者
柘植 郁哉
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

安全な経口免疫療法の確立を目指して、加水分解乳を用いた牛乳アレルギーの免疫療法における、アレルゲン特異的T細胞と好塩基球の活性化を解析した。牛乳アレルゲン特異的T細胞は、活性化マーカーCD154 陽性細胞として同定し、同時に細胞質内サイトカインを多重染色して解析した。その結果、牛乳アレルギー患者では、非牛乳アレルギー患者に比し、牛乳アレルゲン特異的Th2サイトカイン産生細胞が有意に増加しており、また、牛乳アレルゲン特異的IL-4産生細胞数は牛乳特異的IgEと正の相関を示した。一方、好塩基球の解析では、症例数は少ないが、免疫療法後にSykの低下が認められた。現在症例数を増やして検討中である。