- 著者
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桐明 絢
石崎 松一郎
長島 裕二
- 出版者
- 公益社団法人 日本食品衛生学会
- 雑誌
- 食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, no.6, pp.203-208, 2021-12-25 (Released:2021-12-25)
- 参考文献数
- 25
- 被引用文献数
-
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日本で頻発する巻貝によるテトラミン食中毒のリスク管理に資することを目的に,日本沿岸で採集した5科16種巻貝唾液腺中のテトラミン含量をLC-MS/MSで定量した.バイ以外の15種の巻貝唾液腺からテトラミン(0.700~9,410 μg/g)が検出され,本研究により,エゾバイ科ウスムラサキエゾボラ,ミクリガイ,トウイト,ヒモマキバイ,アニワバイならびにイトマキボラ科ナガニシ,コナガニシ,イトマキナガニシの唾液腺にテトラミンが含まれることが初めて明らかにされた.特に,ウスムラサキエゾボラは,調べた5個体全てがテトラミン含量1,000 μg/gを越えていたため,他のエゾボラ属巻貝と同様にテトラミン食中毒を起こす可能性が高いと考えられ,テトラミン食中毒のリスク管理上重要な種であることがわかった.