著者
植松 智 審良 静男
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.1-8, 2006 (Released:2006-10-13)
参考文献数
29
被引用文献数
8 23

Toll-like receptors(TLRs)は自然免疫における重要な分子で,様々な病原体においてよく保存された構造を認識して自然免疫応答を誘導する.ある種のTLRはウイルス構成成分を認識してI型インターフェロンを誘導することによって抗ウイルス応答を誘導する.TLR2やTLR4が細胞表面においてウイルス構成成分を認識するのに対し,TLR3,TLR7,TLR8,TLR9はエンドソームによく発現している.ファゴサイトーシスによってウイルスやウイルスに感染してアポトーシスを起こした細胞を取り込むと,ウイルスの核酸がファゴソーム内で遊離しこれらのTLRによって認識される.最近,宿主は細胞質内でTLR非依存的に複製するウイルスを認識する機構を持つことが報告された.今回,我々は自然免疫によるウイルス認識とシグナル伝達経路について概説する.
著者
井下 亨 大信田 直人 松澤 佳彦 植松 智則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.95, no.281, pp.41-48, 1995-09-29
被引用文献数
1

霧等により視界が悪化すると就航率が低下することのあった釧路空港、熊本空港及び新東京国際空港の3空港でカテゴリーIIIの運航が開始されようとしている。ILSはカテゴリーIII運航を実施する上で最も重要な構成要素であり、誘導精度のみならず信頼性の面でも従来のカテゴリーI対応のILSにも増した性能を持つよう設計されている。本報告は我が国初のカテゴリーIII運航に供すべく開発された新型ILS装置のシステム概要につき紹介する。
著者
植松 智 審良 静男
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.95, no.6, pp.1115-1121, 2006-06-10 (Released:2009-03-27)
参考文献数
7
被引用文献数
1 6 2

Toll-likeレセプター (TLR) は自然免疫において重要な働きをする受容体である. 個々のTLRは病原体間でよく保存された病原体の構成成分を認識する. TLRが病原体成分を認識すると炎症反応に関わる遺伝子が誘導され, さらに引き続いて獲得免疫も活性化される. TLRのシグナル伝達経路の解明やシグナル分子の遺伝子多型の解析によって, 感染症, 動脈硬化, 免疫不全といった様々な疾患とTLRの関係が明らかになってきた.
著者
植松 智
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2009

小腸CD103^+ DCがCD8αの発現により2つのサブセットに分かれる事を見いだした。CD103^+ CD8α^+ DCはTLR3, 7, 9を発現し、Th1応答や抗原特異的IgGを誘導した。CD103^+ CD8α-DCはTLR5, 9を発現し、抗原特異的IgGとIgA、Th1とTh17応答、そして強い細胞傷害性T細胞活性を誘導した。この様に2つのDCサブセットは、免疫の活性化において全くことなる機能を有していた。