著者
平野 綾子 椎名 達雄 本田 捷夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.413, pp.19-22, 2003-11-05
参考文献数
4

DVDの急速な普及や高精細なデジタルテレビ放送のスタートもありホームシアター市場が拡大している。これにより家庭で迫力のある映像が楽しめる時代がきた。最近では多くの企業が次世代映像システムとして立体表示装置の開発に取り組んでおり、より迫力のある映像の普及が見込まれている。これに伴い、立体映像用コンテンツの増加が不可欠となる。このような立体表示装置は少なくとも左服用と右服用の2視点からのシーンが要求される。新しく作る3D(立体)コンテンツは立体撮影装置で制作し、CGの場合にはクリエータが制作する。しかし既に存在する2D(平面)コンテンツを擬似的な立体映像用コンテンツに変換するのはオペレータにより手作業で行われている。これはとても骨の折れる作業である。本論文では2Dコンテンツから擬似的な3Dコンテンツを容易に半自動的にする方法を示す。
著者
椎名 達雄 池田 紘一
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.76-83, 1998-02-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
7

In a past study, we developed a laser radar system for estimating slant visibility, which is the visibility along the glide path of an airplane and proposed the new laser radar equation, considering the divergence of the transmitting laser beam in bad weather conditions, like rain, fog and snow, in order to obtain the exact slant visibility in various weather conditions. This equation corresponds well to practical data and estimated visibilities coincide well with actual ones in various weather conditions.In the present study, to confirm the appropriateness of the new laser radar equation, the scattering angle characteristics of a laser beam propagating through fog is measured by using an optical Fourier transform system and an artificial fog generator. As a result of this experiment, the spatial spread functions of broadening of the forward beam caused by the fog scattering are derived from the obtained data as angle distribution.Using these spread functions, the analysis of broadening of a laser beam propagating through fog in laser radar operation using a computer. This computer analysis reveals the alternation of the pattern of the transmitting laser beam through fog. As a result, broadening and scattering characteristics of the transmitting beam in foggy condition were found and the spreads of transmitting beam derived from the calculated results well explain the concept of the new equation.The analyzed results compared well with practical data for laser radar. And the slant visibilities derived from the analyses well coincided the actual ones.
著者
大沼 一彦 椎名 達雄
出版者
日本眼光学学会
雑誌
視覚の科学 (ISSN:09168273)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.82-87, 2017

<p>眼の中の前方散乱を測定する方法は80年以上前に提案されて実験がなされているが, 実用的な装置となったのはつい最近である。前方散乱の散乱特性についての基礎知識を得るための多くの文献はTJ van den Bergのものがあるが, それを理解するためには, 更なる基礎的な知識がいると思われる。ここでは, 散乱の理解のための入門的知識と人眼の前方散乱の測定手法について述べる。</p>
著者
椎名 達雄 石崎 正志 福原 清司 池田 紘一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.94, no.27, pp.21-28, 1994-04-28

レーザレーダの観測データを解析する際、レーザレーダ方程式を用いるが、従来の方程式では送信光を平行光と仮定し、往路における散乱を考慮していない。しかしながら、雨や霧など天候が悪くなるに従い、大気中に浮遊する水粒子の数が多くなる。その結果、往路においても送信光の散乱が生じ、観測データに影響を及ぼすことが予想される。そこで、本研究において、送信光の散乱を考慮した新しいレーザレーダ方程式を提案し、解析を行った。その結果、雨から霧、雪へと気象状況が悪くなるに従い、送信光の散乱が大きくなることが分かった。また、送信光の散乱の様子を調べるために、霧箱による実験を行った。その結果、平行光にしたレーザ光が霧中で散乱され、広がりをもつことが確認された。以上のことから、提案したレーザレーダ方程式の適用性を確認することができた。