著者
横川 洋子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.223-227, 1989-09-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
13
被引用文献数
2

Deterioration of the sardine lipids and decrease of eicosapentaenoic acid (EPA) and docosahexaenoic acid (DHA) during various cooking procedures were examined. Oxidative deterioration was evaluated by the measurement of POV, CV, AV, and the EPA and DHA contents in the lipids were determined by gas chromatography.The results obtained were as follows: (1) In boiled or grilled sardine lipids, POV and AV showed almost no change, but CV increased twice. (2) POV and CV in fried sardine increased, and however, its AV did not. (3) While POV, CV and AV in pickled sardine stored for 1 hr and 2 days increased 4times, the increase of POV and CV stored in vineger added with lemon juice for 2 days was suppressed. (4) POV in bottled sardine showed a great increase during 2 months, and then decreased. CV sdowed almost no change. (5) The differences in EPA and DHA contents were observed among the various ways of cooking.
著者
佐藤 誠 青木 辰司 岡崎 昌之 横川 洋 内田 和実 江藤 訓重
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

1.アジア連携のヘルス・ツーリズムとライフスタイル起業の実証研究を実施。中国、台湾、ラオス、ベトナムなどのローカルメディスンを活かしたヘルスツーリズムについて、現地調査とあわせて海外から研究・実践者を招いたアジア・ヘルスプロモーション会議などで成果を上げた。また、健康・美容・性・保健をテーマとしたライフスタイル起業について、具体的に天草市金焼地区でのグリーンライフ・コミュニティ事業推進との関連で展望が開けた。2.セカンドホーム・ツーリズムとライフウエア産業形成の道筋が見えてきた。遊休農地や未利用バイオマス資源活用によるライフスタイル起業について、本科研研究の延長線上で、天草市・熊本大学・熊本経済同友会との民学官連携で共生・対流の社会実験に関わる国土交通省や農林水産省からの助成を得て、都市住民がリースされた農地にグリーンライフ実現のための乾式壁工法ストローベイル・コテージを建てる方式で画期的な農村活性化モデル構築に挑んだ。このグリーンライフ天草方式は、2地域居住から田園移住へと進化するセカンドホーム・ツーリズムと地元住民と地場企業との地域再生事業に明るい展望を拓いた。3.本研究の成果として「風地観ツーズム」理論が構築された。本科研のテーマで北海道大学大学院観光創造専攻で田園リゾート論および地域再生連携事業論を組み立てる中で、これまでのビジターの「観る」観光や、リピーターに「示す」観光地域づくりの先に、いのち育む「土」とスピリット=気の流れである「風」とが結ばれて新しい暮らしや生業が産み出される「風地観」ツーリズムが、田園へのアメニティ・ムーバーを介して産業イノベーションをもたらすという理論仮説を提示した。
著者
横川 洋 CHEN T. CHEN Tinggui
出版者
九州大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

宋敏、陳廷貴、劉麗軍という三人の著者で『中国土地制度の経済学的分析』と題した書籍が中国農業出版社より出版されることになっている。陳廷貴が「農地請負経営制度及び農地流動化」を担当し、中国西部地域における家族請負制、「30年不変」政策および請負農地経営権の譲渡に関する農家の意識並びにその形成要因について分析を行った。第一に、調査地域において、調査農家の農地所有権に対する意向は、多くの専業農家が農地私有制を希望しており、農地制度の現状とやや異なっているものの、農地経営権に視点を当ててみれば、家族請負制は農家の意識とあまり違和感のない農業経営制度である。第二に、専業農家、第一種兼業農家は、より長期の農地請負期間を望んでおり、また、農地に対する長期投資に意欲をもっている。それにもかかわらず、多くの農家は農地の割換え(調整)に強い懸念を持っており、それが農家の農地への長期投資意欲を消極的なものにしている面があることも見逃せない。したがって、政府は「30年不変」政策を着実に実施し、農家に安定かつ長期的な請負農地経営権を保証することが重要である。第三に、特に専業農家にとって農地は生産手段であるとともに生計維持手段でもある。家族人数と請負農地の配分とが大きく乖離することになれば、農地調整の必要が生じ、安定かつ長期的な請負農地経営権の実現にとっては障害となる。このため、農村において、別途、生活保障制度を充実させ、農地の社会保障的機能の側面を低下させていくことが必要である。最後に、一部の兼業農家は農地の貸付けを行い、一部の専業農家は農地の借入れを行っているものの、他産業の就業の不安定さや農産物価格の低迷などにより、これらの農地の貸付け・借入れは必ずしも定着していないことを指摘しなければならない。安定的な農外就業機会の創出が、請負農地経営権の譲渡促進及び農業経営規模の拡大のための必要条件になると考えられる。