著者
北川 慶子 新井 康平 韓 昌完 高山 忠雄 永家 忠司
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

災害時要援護者を災害の被害からどのように守るかということは、減災の基本的命題である。本件急は、これを重視しつつ、災害時要援護者の生活が、心身、社会的な健康型もたれなければ、災害からの復帰・復興葉が困難であるということを解明するために、避難所・仮設住宅で、被災者に対する調査を行い、生活実態をとらえるた。被災後の生活は、適度な運動(リハビリ、パワーリハビリ)と定期的な健康診査、人間関係の健康が3要素となり基本である。人との対話や交際をするための医療・保健・福祉サービスをつなぐツールとして、防災かるたとマナーかるたを作った。これにより体と心と人との交流を行う生活リハビリプログラムが出来上がった。
著者
猪八重 拓郎 永家 忠司 外尾 一則
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.541-546, 2009-10-25
参考文献数
7
被引用文献数
1

本研究の目的は、駅を核とした街路網形成の過程と道路網のまとまりをスペース・シンタックス理論の応用により明らかにすることにある。対象は佐賀駅及びその周辺市街地であり、まず、明治32年から平成17年までの7時点の地図よりGISを用いてアクシャルマップを作成した。次に、佐賀駅を中心とした場合のシステム境界の設定を逐次的に行い、各Stepにおけるインテグレーション値を算出することにより、経年的に佐賀駅を中心とした街路網がどのような中心性を持ち形成されてきたかを明らかにした。さらに、インテグレーション値より都市エントロピー係数を算出し、佐賀駅を核とする道路網のまとまりについて分析を行った。その結果Step3における街路網がまとまりが強いことがわかり、この範囲に含まれる建物用途別集積とStep3以降システムのインテグレーション値との関係性から、これらの建物集積がより広域なシステムに依拠していることが明らかとなった。このことは、佐賀駅を核とする道路網のまとまりと市街地の利用としての建物用途の乖離を示す結果となった。
著者
永家 忠司 外尾 一則 猪八重 拓郎
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.43.3, pp.43-48, 2008-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
15
被引用文献数
2

本研究の主たる目的は防犯環境設計における「監視性」、「領域性」を対象にスペースシンタックス理論を基に都市空間の防犯性能を考察した上で、スペースシンタックス理論におけるインテグレーション値と街頭犯罪の発生および警察の犯罪リスク認知空間との関係を分析することである。街頭犯罪の発生と警察の犯罪リスク認知空間の空間的分布を把握するため、アンケート調査を地域住民および警察官に対し行い、GISデータベース化を行った。本研究の成果は1.街頭犯罪の発生と警察の犯罪リスク認知空間の空間的分布状況を明らかにしたこと、2.都市全体から見たアクセシビリティの高低が容易に判断できるアクシャルマップを作成することにより、人通りや見通しがもたらす潜在的な監視性や領域性の推定を行ったこと、3.街頭犯罪の発生および警察の犯罪リスク認知空間とインテグレーション値の高さにおいて関係性があることが明らかとなったことである。