著者
藤巻 正己 江口 信清 生田 真人 平戸 幹夫 山下 清海 田和 正孝 祖田 亮次 ルスラン ライニス タールミジー マスロン
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、(1) 人口・社会経済地図による俯瞰的分析、(2) クアラルンプル大都市地域やパハン州などの農山漁村、サラワク州内陸部の先住民族居住地域における虫瞰的現地調査を通じて、マレーシアにおける貧困問題の表出状況とその差異や要因について、地域的・民族集団的多様性という観点から探究した。その成果については、公開セミナーの開催、他の研究組織との国際シンポジウムの共催、そして研究報告書(180頁)の刊行をもって公開された。
著者
江口 信清 藤巻 正己 ピーティ デヴィッド 山本 勇次 村瀬 智 瀬川 真平 池本 幸生 石井 香世子 四本 幸夫 古村 学
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、社会的弱者が、不利益をもたらされがちであった観光現象を逆手にとって、自立化・自律化の途を進み、かつ近代化の過程で喪失してきた自信やプライド、そして「伝統」を回復することはできるのだろうか。社会的弱者の自立的な生き方に観光がどのような意味を持つのかについて、世界の多様な地域の事例の比較分析し、考察をすることにある。比較研究の結果、少なくとも4つの結論を得た。(1) 途上国における社会的弱者は、観光にかかわるだけでは自立しえないであろう。(2) 外部で作られた観光の概念やスタイルと現地の人たちの理解するそれらの間には、しばしば齟齬がある。(3) 自生的なリーダーとこの人物を支えるフォロワー関係の存在が、観光開発の成否やコミュニティの福祉の改善に大きくかかわる。そして、(4) 女性の役割がたいへん重要であるということである。