著者
江頭 和彦 松元 順 中山 正登
出版者
九州大学
雑誌
九州大学大学院農学研究院学芸雑誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.75-83, 2002-10

ハノイ(Ha Noi (河内);ヴィエトナムの古い地名ではThang Long(昇龍))は紅河(Hong Ha;ヴィエトナム語ではSong Hong)に沿い、人口250万人、ヴィエトナム国の首都である。ドイモイ後の農業分野の改革は、1988年に出された「農業経済管理の刷新に関する政治局決議」第10号に始まる。土地政策の転換により、農業生産システムが集団請負制から家族請負制に変わり、土地生産力に応じて5~6段階に分けられた農地ごとに、農民への農地の均等配分が実施された。ドイモイ後、紅河デルタでは土地利用の多様化、集約化が進んだ。
著者
宜保 清一 陳 信雄 江頭 和彦 林 義隆 周 亜明
出版者
The Japan Landslide Society
雑誌
地すべり (ISSN:02852926)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.50-56_1, 1997-09-15 (Released:2011-02-25)
参考文献数
19
被引用文献数
3 2

本報告は四国の中央構造線に沿った道路建設に伴い発生した地すべり地の特性について検討を行ったものである。その結果, 地すべりは大半が切土に伴う崩積土のすべりであり, 規模は比較的小規模なものが多く, また, 中央構造線の断層破砕帯の地すべり地の粘性土のせん断抵抗角は小さく, 難工事となりやすいことがわかった。
著者
松元 順 金 桂花 堀口 泰久 内村 浩二 江頭 和彦
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.719-724, 2002-12-05
被引用文献数
7

鹿児島県大隅半島に位置する火山灰由来の茶園土壌を試料として,土壌の酸性化と養分保持力の関係を検討した.その結果:1)土壌の全炭素含量は茶園の樹齢及び窒素肥沃度及びCEC(pH7.0)とは正の相関を示す;2)一方,CEC(圃場pH)は9〜17mol_c kg^-1の範囲にあり,CEC(pH7.0)の19〜61%に相当する;3)CEC(pH7.0)の増加分は有機物由来と推察されるが,土壌pHの低下によりCEC(圃場pH)は相殺的に減少する;4)酸性化した土壌ほど水溶性塩基含量が高く,降水等により下層へ溶脱しやすい状態にある;5)強酸性化したクロボクでは,アンモニウム保持能が著しく消失するため,pH4.5までの酸度矯正によりアンモニウム保持能を回復する必要があることが明らかとなった.本研究で得られた成果は,今後の火山灰由来茶園土壌の長期にわたる肥培管理,土壌管理を考える上で重要な示唆を与える.