著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.712, pp.70-73, 2014-01

日本経済は、2008年秋のリーマン・ショック前の水準まで景気を戻したと言われている。2014年を迎えた今、メーカーがどちらの方向に舵を切るかで今後の運命を大きく左右する可能性がある。そこで、「2014年元旦の朝、目覚めたら社長になっていた」と仮定して、技術…
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.697, pp.62-65, 2012-10

【調査テーマ:研究開発部門のカイゼン】多くのメーカーが研究開発部門のカイゼンに乗り出している。そこに透けて見えるのは、短期間で新製品やサービスを市場に送り出し、何としても業績を回復させたい経営陣の思惑だ。しかし、現実はそう甘くない。短期間で成果を上げることを求めても、そのベースとなる人材が現場に不足しているからだ。このままでは、縮小路線に乗るのみだ。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.257, pp.52-56, 2006-02

朝から吹雪いていた大粒の雪が粉雪に変わっていた。2005年、暮れも押し迫ったある日の午後1時。島根県安やす来ぎ市にある守谷刃物研究所の玄関前には、約20人の社員が作業着姿で整列していた。 「さっみー」 若手の社員が悲鳴を上げる。 「おらおら、気合い入れんとー」 檄げきを飛ばす年配の社員。その列の真ん中に、工場長の難波晋はいた。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.262, pp.50-54, 2006-07

研修道場のPEC産業教育センター所長。トヨタ生産方式の創始者、大野耐一氏に師事、キヤノンやソニーをはじめ主に製造現場のカイゼンを手掛ける。PEC産業教育センターの連絡先は2058ー274ー3106。北海道・千歳空港の到着ロビーで、心配そうな表情でたたずむ一人の男がいた。時は、2006年5月某日午前11時。 男の名は佐藤壽ひさし、63歳。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.264, pp.50-54, 2006-09

研修道場のPEC産業教育センター所長。トヨタ生産方式の創始者、大野耐一氏に師事、キヤノンやソニーをはじめ主に製造現場のカイゼンを手掛ける。PEC産業教育センターの連絡先は2058ー274ー3106。初回のカイゼン会を終えた日の深夜。石狩市にある佐藤水産サーモンファクトリーの事務所で、ジェネラルマネジャーの若林伸二(41歳)は一人の青年と向き合っていた。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.247, pp.66-71, 2005-04

——山田先生が、最初に多摩川精機の指導に入ったのは、2004年8月の初旬でした。その時の皆さんの印象はどうでしたか?梱包作業者・実原 「なんだこりゃ?」って感じですよね。エライ先生だとは聞いてたけど、現場の人間じゃないわけでしょ。現場を知りもしないのに、いきなり来て、「あれどかせ、これどかせ」って言うもんだから、抵抗はあった。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.253, pp.68-72, 2005-10

2005年が明けたばかりの冬の夜。ウェブドゥジャパンのメディア営業部長、古瀬祥一(23歳)は、同社の開発チームが提示してきた「開発スケジュール」に憤っていた。開発チームを取り仕切る取締役の田沢知とも志ゆき(36歳)の元へ駆け寄り、睨み付ける。 「これ、どういうことっすか?
著者
池松 由香 寺井 伸太郎 飯山 辰之介
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1874, pp.22-41, 2017-01-16

今まで宇宙ビジネスと言えば、プレーヤーも限られた特殊な分野だった。それが今、大きく変わろうとしている。主導権が政府から民間企業に移り、世界中で宇宙ベンチャーが次々に台頭。ロケットや衛星の打ち上げ費用が劇的に下がり、どんな企業も手軽に活用できる時代が近付く。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.260, pp.118-121, 2006-05

そんな思想で若手起業家に人気の高かった「経営のカリスマ」が、自らの「成功の美酒」に溺れて散った。 東日本ハウスの創業者、中村功氏(69歳)が1996年に設立した銀河高原ビールは、2006年3月9日、東京地方裁判所から特別清算手続きの開始決定を受けた。負債総額は約126億円。あまりにあっけない幕切れだった。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.269, pp.48-52, 2007-02

2006年4〜6月号のコラムで登場した、ケーキメーカーのフレシュール。当時、「初の脱落者か?」と山田をヒヤヒヤさせた同社だが、その後、「火事場のばか力」で大復活を遂げていた。取材・文◎池松由香(編集部)写真◎堀 勝志古(P48下の写真を除く)2006年、師走。山田日登志(67歳)は岐阜羽島の駅で、ある男と待ち合わせをしていた。
著者
山田 日登志 池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.273, pp.38-43, 2007-06

2007年2月、山田はある懇親会の会場で、不思議な男と出会った。鳥取県境港市の魚肉練り製品会社、モリイ食品社長の森井仁。山田は森井がすぐに気に入り、指導を即決した。同年4月、ひょうが降る中、山田は米子空港へ降り立った。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.238, pp.150-153, 2004-07

節句人形のメーカーにとって、子供の日が明けた5月中旬は、シーズン最後の売り上げが振り込まれる特別な時期。一年で最良のひと時であるはずが、今年は最悪に終わった。17日、「業界の巨人」である秀月人形チェーン(東京都台東区、以下、秀月)が、民事再生法の適用を申請したのだ。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.266, pp.52-56, 2006-11

2006年10月某日午後1時、山田日登志(67歳)は天昇電気工業埼玉工場の会議室にいた。コの字に並んだ机の中央に座り、左右に着席する経営幹部とカイゼンスタッフを悠然と見渡す。 (おっ、おるな) 一人の男の顔を見つけ出し、山田はつぶやいた。入社16年目で、塗装と組立工程を管理する第二生産課長の日野広行(41歳)。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.260, pp.54-58, 2006-05

岐阜県関市にある菓子メーカー、フレシュールの工場で、山田日登志(66歳)は鋭い眼差しを一人の男に投げていた。 資材課資材係係長の森由隆、42歳。山田が、どの資材がどこにいくつあるのか、残りいくつになったらどこに発注すればいいのかを大きく書いて、置き場に張り出すよう指示すると、森はこう言って反論した。「材料があるのはここだけじゃないですからね。
著者
山田 日登志 池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.272, pp.38-42, 2007-05

カイゼンは工場だけのものではない。販売や経営にも、カイゼンの考え方を生かせる。5年前から「山田流カイゼン」を学び、2006年からは販売にも導入する和菓子メーカー、叶匠壽庵の経営者と管理者の協力を得て、「極意」を聞いた。取材・文◎池松由香(編集部) 写真◎水野浩志〓〓山田流カイゼンを始めて約5年が経ちました。社長・芝田 はい。
著者
池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.251, pp.44-48, 2005-08

5月某日、岐阜市内にあるPEC産業教育センター2階の研修室で、32人の女性達が暗闇の中で息を弾ませていた。年齢も出身も、勤務先も違う彼女達。ただ共通しているのは、「メーカー勤務である」ということと、「女性である」ということだけだ。 固く閉ざされた漆黒のカーテンのせいで、研修室には一筋の光も差し込まない。