著者
河野 孝央
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.123-131, 2015-02-15 (Released:2015-02-27)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

昆布は放射線を放出する天然の40Kを含むため,自然放射線や放射性同位元素を説明するための非常にわかりやすい教材といえる。本研究では18種の乾燥昆布に圧縮成形法を適用して自然放射能線源を製作し,線源材料としての適性を評価した。その結果,線源の形状はどの昆布もほぼ同じだが線源強度には3倍以上の差があった。そこで線源を製作する前にできあがった線源の強度を推定するため,昆布を袋詰めのまま測定する方法を検討した。
著者
河野 孝央
出版者
日本放射線安全管理学会
雑誌
日本放射線安全管理学会誌 (ISSN:13471503)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.133-140, 2010 (Released:2011-12-20)
参考文献数
17
被引用文献数
4

Potassic chemical fertilizers contain potassium, a small part of which is potassium-40. Since potassium-40 is a naturally occurring radioisotope, potassic chemical fertilizers are often used for demonstrations of the existence of natural radioisotopes and radiation. To fabricate radiation sources as educational tools, the compression and formation method developed by our previous study was applied to 13 brands of commercially available chemical fertilizers containing different amounts of potassium. The suitability (size, weight, and solidness) of thus fabricated sources was examined and 12 of them were selected as easy-to-use radiation sources at radiation educational courses. The radiation strength (radiation count rate measured by a GM survey meter) and potassium content of the 12 sources were examined. It was found that the count rate was wholly proportional to the percentage of potassium, and a new educational application was proposed and discussed for understanding that the substance emitting radiation must be the potassium present in the raw fertilizers.
著者
河野 孝央 安藤 佳明 泉 雄一
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.621-630, 2015-10-15 (Released:2015-10-29)
参考文献数
17
被引用文献数
2 1

天然の40Kを含むインスタントコーヒーで16個のコーヒーブロック線源を製作した。形状と放射線強度に製作差はほとんどなかった。1分間測定で放射線防護の3原則に関する模擬実習を5回繰り返した。全体的には防護の3原則を説明できたが,個々のデータは変動が大きかった。しかし,5分間測定又は5人の1分間測定を平均した計数値では,ばらつきが減少し,放射線防護の3原則を無理なく説明できた。
著者
河野 孝央
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.559-569, 2018-11-15 (Released:2018-11-15)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

減塩しおでは,塩分の過剰摂取を防ぐため,塩の主成分である塩化ナトリウムの30あるいは50 wt%程度が,塩化カリウムに置き換えられている。カリウムには天然の40K(0.0117%)が含まれているため,減塩しおからは放射線が放出される。そこで減塩しおに圧縮成形法を適用して自然放射能線源を製作し,形状や1分間計数を調べるとともに放射線防護の三原則に関する測定試験を行って,線源教材としての実用性を評価した。
著者
河野 孝央
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.345-354, 2014-07-15 (Released:2014-07-28)
参考文献数
10
被引用文献数
4

放射線はランダムに検出され,計数は統計的に変動することが知られている。本研究ではこのことを理解するための実習法を実践して示した。実習では天然の40Kを含む3種の自然放射能線源を使用した。参加者は小,中,高校の先生方9名である。GMサーベイメーターの測定で得られた45件の1分間計数は,一見,意味なく,ばらついていたが,その頻度分布がガウス分布曲線に従うことより,統計的な変動であることが理解された。
著者
河野 孝央
出版者
核融合科学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

自然の放射性同位元素を含む材料をもとに製作した自然放射能線源を用いて「30 分測定実 習」法を開発した。この方法を円滑に進めるため、線源スタンドやデータシートを作成し、放 射線業務従事者の新規教育や、家庭教育に適用して、有効性を確認した。さらに高校生を対象 にした放射線教育では、分担測定法を併用して「30 分測定実習」法を適用した結果、分担測定 法には受講生の積極的な参加を促すなど、有用な教育効果のあることが分かった。
著者
河野 孝央 安藤 佳明 泉 雄一
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.737-744, 2015-12-15 (Released:2015-12-29)
参考文献数
21
被引用文献数
1

インスタントコーヒーは天然起源の放射性核種:40Kを含んでいるため,自然放射能と自然放射線を説明するためのわかりやすい教材といえる。本研究ではインスタントコーヒー10種に圧縮成形法を適用してコーヒーブロック線源を製作し,形状,重量,40K含有量を調べた。その結果,形状と重量は10種ともほぼ同じで,40K含有量にも大差はなく,10種の平均で16.6Bq(レギュラーコーヒーの約1.7倍)であった。
著者
河野 孝央 安藤 佳明 泉 雄一
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.621-630, 2015
被引用文献数
1

天然の<sup>40</sup>Kを含むインスタントコーヒーで16個のコーヒーブロック線源を製作した。形状と放射線強度に製作差はほとんどなかった。1分間測定で放射線防護の3原則に関する模擬実習を5回繰り返した。全体的には防護の3原則を説明できたが,個々のデータは変動が大きかった。しかし,5分間測定又は5人の1分間測定を平均した計数値では,ばらつきが減少し,放射線防護の3原則を無理なく説明できた。
著者
甲斐 倫明 河野 孝央
出版者
プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.622-628, 2013-09

放射線施設の放射線安全管理は基本的に法令に従って行われる.そのなかには,放射線計測を伴う規定もある.本講座では,そうした法令の根底にある放射線防護の考え方についてICRP勧告の経緯を参照しながら概説する.また国内法は,ICRPの新勧告を取り入れながら変遷してきた歴史をもつが,そうした法令の中から放射線障害防止法を紹介する.
著者
河野 孝央
出版者
筑波大学研究協力部
雑誌
筑波大学技術報告 (ISSN:09162674)
巻号頁・発行日
no.13, pp.53-57, 1993-03-31 (Released:2013-12-19)