著者
深見 俊崇 森永 遥香
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.1, pp.47-53, 2021 (Released:2021-10-24)

探究的な学習の過程における「課題の設定」の問題解決への示唆を得るため,日本の総合的な学習の時間と海外の”inquiry-based learning”の実践事例を収集し,そのモデル化を図った.海外では,研究的な実践として「結論」を導くことに焦点化されており,児童・生徒が専門書等の資料を読解したり,彼らの役割やシナリオを明確化する「ストーリー」が重視されたりしていた.一方,日本では,児童・生徒が課題を設定する際の自由度の高さや教師の取り得る指導の選択肢の幅広さが認められたが,それは指導の困難さにもつながっていた.
著者
深見 俊崇 木原 俊行 小柳 和喜雄 島田 希
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.43, no.Suppl., pp.177-180, 2020-02-20 (Released:2020-03-23)
参考文献数
8

本研究では,レジリエンスの形成に関して先駆的に取り組まれているオーストラリアのBRiTEフレームワークを援用した中堅・ベテラン教師向け研修プログラムを構想・試行した.受講者のコメントからは,180分間という限られた時間にも関わらず,BRiTE の5つの視点を学ぶことで自身が取り組めていない点や自覚していなかった点に気づくことができ,レジリエンスを発揮するための実践につなげる可能性が認められた.
著者
森田 健宏 堀田 博史 佐藤 朝美 松河 秀哉 松山 由美子 奥林 泰一郎 深見 俊崇 中村 恵
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.61-77, 2015 (Released:2017-09-14)
参考文献数
40

乳幼児のメディア使用については、その賛否や使用のあり方など、わが国でも様々な研究や提言等が見られるが、それらに大きな影響を及ぼしている先行的な知見の1つにアメリカの専門機関における声明文等がある。本研究では、最近発表されたアメリカ小児科学会(AAP)の「Media Use by Children Younger Than 2 Years.(2011年11月)」およびアメリカ幼児教育協会(NAEYC)「Technology and Interactive Media as Tools in Early Childhood Programs Serving Children from Birth through Age 8.(2012年1月)」の内容について、関連する文献と共に調査し、わが国における今後の乳幼児のメディア使用の課題について検討した。
著者
深見 俊崇
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.201-204, 2009
参考文献数
6

授業を受ける側であった教員志望学生が,カリキュラムについていかなるイメージを抱いており,教職科目「教育課程論」の講義を通してそれらがどのように変容するかについて,彼らのカリキュラムに関するメタファーから検討した.第1回と第14回での受講者の作成したカリキュラムに関するメタファーを3つのカテゴリー(「義務・固定性」「編成・柔軟性」)「マクロ・複雑性」)に分類したところ,第1回では,「義務・固定性」の回答者が大半を占めていた.講義後においては,「編成・柔軟性」「マクロ・複雑性」の回答者が増加することが確認された.