著者
深見 俊崇 木原 俊行 小柳 和喜雄 島田 希
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.43, no.Suppl., pp.177-180, 2020-02-20 (Released:2020-03-23)
参考文献数
8

本研究では,レジリエンスの形成に関して先駆的に取り組まれているオーストラリアのBRiTEフレームワークを援用した中堅・ベテラン教師向け研修プログラムを構想・試行した.受講者のコメントからは,180分間という限られた時間にも関わらず,BRiTE の5つの視点を学ぶことで自身が取り組めていない点や自覚していなかった点に気づくことができ,レジリエンスを発揮するための実践につなげる可能性が認められた.
著者
山本 朋弘 野上 俊一 石田 靖弘 小柳 和喜雄 廣瀬 真琴
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.2, pp.120-127, 2021-07-03 (Released:2021-07-05)

本研究では,児童生徒一人1台の情報端末が整備された教室環境を想定した,教員養成課程の大学生に今後必要となるICT活用指導力に関する指標について検討した.海外のICTコンピテンシーを参考に検討した結果,教師の学びや新たな技術や方法への対応,授業のデザイン等,指標を定期的に更新する視点について整理した.また,授業でのICT活用や校務の情報化について,ICT活用指導力に関する具体的な場面と具体例を示す必要があるとともに,SNSやAI,VR・AR等の新たなテクノロジーや新たな方法への理解を加えることが必要であることを提案した.
著者
小柳 和喜雄 信田 和則 松本 哲
出版者
奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13476971)
巻号頁・発行日
no.18, pp.165-171, 2009-03

教科学習などにおけるデジタルコンテンツの教育活用が進められてきている。しかしながら、その利用に関わっては、その所在情報、内容情報について、学校や教員に十分に認識されているとは言い切れず、その活用可能性に関わって見通しがもてていない状況がある。そこで本研究報告では、現在出版されている教科書準拠のデジタルコンテンツ(国語科・社会科)に着目し、授業場面におけるその利用可能性とさらに改善が求められる点について検討を行った。
著者
中村 恵 小柳 和喜雄 古川 惠美
出版者
畿央大学
雑誌
畿央大学紀要 = Bulletin of Kio University (ISSN:13495534)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.19-34, 2019-12-31

本研究の目的は、日本の接続期教育における就学前教育についての在り方を検討することである。そこで、Growth as a human being and member of society をwell-beingとして育むフィンランドの幼児教育システムと、その特徴でもあるesikoulu(エシコウル:プレスクール)における調査により、就学前教育における「個」への尊重が、その内にある「well-being」への意識に教師が敏感であることにつながり、子どもの学習者としての「agency」が発揮されやすく、学習環境として成熟した「co-agency」が生成されやすいことが明らかになった。
著者
小柳 和喜雄
出版者
奈良教育大学
雑誌
奈良教育大学紀要. 人文・社会科学 = Bulletin of Nara University of Education. Cultural and Social Science (ISSN:05472393)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.221-231, 2019-11-29

Ten years have passed since the Graduate School of Professional Development in Education in Japan was established. In this paper, we pay attention to what kind of change the partnership among the Graduate School of Professional Development in Education, the Local Board of Education, and the School have shown in this ten-year-old period. As a result, it has become clear that the following six things have been done through the partnership. 1) To work diverse in-service training together with University and Local board, 2) To shift the emphasis from promoting joint research to carrying out joint research together in connection with supporting schools, 3) To do collaborative research between the university and the school for quality assurance of teaching practice, 4) To introduce various teaching practice which is related to the purpose of learning in the Graduate School of Professional Development in Education, 5) To foster leadership awareness of teachers, and demonstrate it, 6) To set up a rich environment (places and people) in order to manage rich teaching practice effectively, forming partnerships with various organizations that can handle it. In order to develop these partnerships in a sustainable manner, it was found that it is important to focus on the establishment of a school that produces partnership effects and a teacher educator as a person who makes effective partnerships.
著者
小柳 和喜雄
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.15-31, 2016 (Released:2017-09-14)
参考文献数
36

教員はICTを駆使して学びの質や深まりを意識した学習等にも対応していくことが求められてきている。そこで,本研究では,その学習活動のデザインと密接にかかわる教員の専門知識を磨く取り組みとして,Technological Pedagogical Content Knowledge(TPACK)の考え方に目を向けた。そして,その研究成果や具体的な取り組み事例の整理を行い,養成プログラムや研修プログラムの要素,プログラムの構成,質保証とつながるプログラム評価の方法に関して検討を行った。結果として,養成プログラムと研修プログラムにおいて,現在日本の取り組みでは,1)養成プログラムで技術に関する知識を教師の専門知識として位置づけるフレームワークが明確でなかったこと,2)ICTの活用を段階的にとらえていく見通しが明確になっていないこと,3)取り組みの評価や成果の評価をする方法などが明確になっていないこと,が手薄な部分であることが明らかになった。
著者
松村 佳子 松村 竹子 森本 弘一 岡村 泰斗 岩本 廣美 小柳 和喜雄 鈴木 洋子 松村 佳子 淡野 明彦
出版者
奈良教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本年度は、まとめに当たって不足するデータをとりつつ、成果報告書の作成に取り組んだ。以下に報告書の構成とテーマを示す。第1章 フィールドワークプログラムの開発.1.河川を活かしたフィールドワークプログラムの開発2.フィールドワークプログラムの効果3.海外のフィールドワークプログラムの調査第2章 教員養成カリキュラムの作成1.フィールドワークを導入した教員養成カリキュラムの評価2.国内の高等教育機関における指導者養成カリキュラム3.海外の高等教育機関における指導者養成カリキュラム4.海外の民間団体における指導者養成カリキュラム5.河川をフィールドとする環境科学教育の展開-化学を中心とする環境教育の展開-第3章 河川からの情報を読む1.河川水の水質分析と生活パターンとの関連2.河川の水質とそこにみられる微生物の関係3.境教育教材第4章 河川をフィールドとする活動実践1.小学校における大和川を活用した環境教育の展開状況-奈良県・大阪府の教員対象アンケート調査の結果を通して-2.布留川をテーマとした活動を通して3.社会人研修会への学生の参加第5章 基礎となる研究1.e-Learningを活用した環境教育支援プログラム運営のための予備的調査-e-Learningのための教育モデルの開発-